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幾金
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いくら
ふりがな文庫
“
幾金
(
いくら
)” の例文
何んでも手に一つの定職を習い覚え、握りッ
拳
(
こぶし
)
で毎日
幾金
(
いくら
)
かを取って来れば、それで人間一人前の能事として充分と心得たものです。
幕末維新懐古談:02 私の子供の時のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
母は大方かかる事と
今朝
(
けさ
)
よりの
懸念
(
けねん
)
うたがひなく、
幾金
(
いくら
)
とねだるか、ぬるき旦那どのの処置はがゆしと思へど、我れも口にては勝がたき石之助の弁に
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
嗚呼飛んでも無い事を忘れた、十兵衞殿
寛
(
ゆる
)
りと遊んで居て呉れ、我は帰らねばならぬこと思ひ出した、と風の如くに其座を去り、あれといふ間に推量勘定、
幾金
(
いくら
)
か遺して
風
(
ふい
)
と出つ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
幾金
(
いくら
)
ぐらいだろう……そんな骨董屋みたいなことはおっしゃいません。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「さて、あなたも、いよいよ
家
(
うち
)
へ来て下さることになったから給料を決めよう。一体、
幾金
(
いくら
)
上げてよいか。お望みのところをいって下さい」
幕末維新懐古談:37 鋳物の仕事をしたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
▼ もっと見る
母
(
はゝ
)
は
大方
(
おほかた
)
かゝる
事
(
こと
)
と
今朝
(
けさ
)
よりの
懸念
(
けねん
)
うたがひなく、
幾金
(
いくら
)
とねだるか、ぬるき
旦那
(
だんな
)
どのゝ
處置
(
しよち
)
はがゆしと
思
(
おも
)
へど、
我
(
わ
)
れも
口
(
くち
)
にては
勝
(
かち
)
がたき
石之助
(
いしのすけ
)
の
辨
(
べん
)
に
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と風のごとくにその座を去り、あれという間に推量勘定、
幾金
(
いくら
)
か遺してふいと出つ、すぐその足で同じ町のある家が
閾
(
しきい
)
またぐや否、厭だ厭だ、厭だ厭だ、つまらぬくだらぬ馬鹿馬鹿しい
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
こうなると老人の得意はさぞかし、手間は相応掛かっても、元が掛からない手細工ですから、
幾金
(
いくら
)
にしても儲けはある。
幕末維新懐古談:41 蘆の葉のおもちゃのはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
幾金
(
いくら
)
とねだるか、ぬるき旦那どのゝ處置はがゆしと思へど、我れも口にては勝がたき石之助の辯に、お峰を泣かせし今朝とは變りて父が顏色いかにとばかり、折々見るや尻目おそろし
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二時間、三時間、気の向いた道を景色を眺めて散歩している間に
幾金
(
いくら
)
かのお小遣いが取れるのであります。
幕末維新懐古談:41 蘆の葉のおもちゃのはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
趣向は何なりと
各自
(
めい/\
)
に工夫して大勢の好い事が好いでは無いか、
幾金
(
いくら
)
でもいゝ私が出すからとて例の通り勘定なしの引受けに、子供中間の
女王
(
によわう
)
樣又とあるまじき惠みは大人よりも利きが早く
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
発光路まで
幾金
(
いくら
)
で行くねと聞きますと、発光路って
何処
(
どこ
)
だいと一人の車夫はいってるのには驚きました。
幕末維新懐古談:73 栃の木で老猿を彫ったはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
趣向は何なりと
各自
(
めいめい
)
に工夫して大勢の好い事が好いでは無いか、
幾金
(
いくら
)
でもいい私が出すからとて例の通り勘定なしの引受けに、子供中間の
女王様
(
によわうさま
)
又とあるまじき恵みは大人よりも利きが早く
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
幾金
(
いくら
)
のものかと聞くと、百五十円だということ、薬代さえもようやく工面をして払った時代のことで、私に金のありよう訳でないから買い取ることは思いも寄りません。
幕末維新懐古談:50 大病をした時のことなど
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
二十日はお
祭
(
まつ
)
りなれば
心
(
こゝろ
)
一ぱい
面白
(
おもしろ
)
い
事
(
こと
)
をしてと
友達
(
ともだち
)
のせがむに、
趣向
(
しゆこう
)
は
何
(
なに
)
なりと
各自
(
めい/\
)
に
工夫
(
くふう
)
して
大勢
(
おほぜい
)
の
好
(
い
)
い
事
(
こと
)
が
好
(
い
)
いでは
無
(
な
)
いか、
幾金
(
いくら
)
でもいゝ
私
(
わたし
)
が
出
(
だ
)
すからとて
例
(
れい
)
の
通
(
とほ
)
り
勘定
(
かんでう
)
なしの
引受
(
ひきう
)
けに
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そこで大工の方で、左官に塗らせるまでの仕事一切を見積って
幾金
(
いくら
)
で出来るかというと、(無論仕事師の手間賃も中に這入っていて)百五十円でやれるということです。
幕末維新懐古談:63 佐竹の原へ大仏を拵えたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
それは何に用うるかというと
洋燈
(
ラムプ
)
台になるので、本国からの注文であるということ。高さは五尺位で一対。至急入用であるから、そのつもりにて
幾金
(
いくら
)
で出来るかつもりをしてくれという。
幕末維新懐古談:26 店初まっての大作をしたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
また手伝うとしたらなおさらのこと、力一杯、腕一杯に丹念に製作するので、
幾金
(
いくら
)
で仕上げなければならないなどいうきまりもなく、充分に材料を撰み、日数を掛けてやったものであります。
幕末維新懐古談:21 年季あけ前後のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
で、つまり、
幾金
(
いくら
)
ということになったのです。
幕末維新懐古談:33 蠑螺堂百観音の成り行き
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
幾
常用漢字
中学
部首:⼳
12画
金
常用漢字
小1
部首:⾦
8画
“幾”で始まる語句
幾度
幾
幾何
幾歳
幾日
幾人
幾許
幾年
幾個
幾干