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勝
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か
ふりがな文庫
“
勝
(
か
)” の例文
尤
(
もつと
)
も、負けても
實
(
じつ
)
はおごつて
頂
(
いたゞ
)
く方が
多
(
おほ
)
かつたがどういふのかこの
師弟
(
してい
)
の
勝負
(
せうふ
)
はとかくだれ
勝
(
か
)
ちで、
仕舞
(
しま
)
ひには
兩
(
れう
)
方
共
(
とも
)
憂鬱
(
ゆううつ
)
になつて
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
夜
(
よる
)
は
戸毎
(
こごと
)
の
瓦斯
(
がす
)
と
電燈
(
でんとう
)
を
閑却
(
かんきやく
)
して、
依然
(
いぜん
)
として
暗
(
くら
)
く
大
(
おほ
)
きく
見
(
み
)
えた。
宗助
(
そうすけ
)
は
此
(
この
)
世界
(
せかい
)
と
調和
(
てうわ
)
する
程
(
ほど
)
な
黒味
(
くろみ
)
の
勝
(
か
)
つた
外套
(
ぐわいたう
)
に
包
(
つゝ
)
まれて
歩
(
ある
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
なんでもこれは
人数
(
にんずう
)
は
少
(
すく
)
なくともよりぬきの
強
(
つよ
)
い
武士
(
ぶし
)
ばかりで
出
(
で
)
かけて行って、
力
(
ちから
)
ずくよりは
智恵
(
ちえ
)
で
勝
(
か
)
つ
工夫
(
くふう
)
をしなければなりません。
大江山
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
青年
(
せいねん
)
は、また
勝
(
か
)
ちみがあるのでうれしそうな
顔
(
かお
)
つきをして、いっしょうけんめいに
目
(
め
)
を
輝
(
かがや
)
かしながら、
相手
(
あいて
)
の
王
(
おう
)
さまを
追
(
お
)
っていました。
野ばら
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、
一
(
いち
)
自動車
(
じどうしや
)
の
手負
(
ておひ
)
如
(
ごと
)
きは、ものの
數
(
かず
)
でもない、
戰
(
たゝか
)
へば
勝
(
か
)
つ
驕將
(
けうしやう
)
は、
此
(
こ
)
の
張中
(
ちやうちう
)
の
説
(
せつ
)
を
容
(
い
)
れなかつた。
勇
(
ゆう
)
なり、また
賢
(
けん
)
なるかな。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
太古、
禹王
(
うおう
)
が、「一に
能
(
よ
)
く
予
(
よ
)
に
勝
(
か
)
つ」といったが、後の学者はこの言を評して、「君子この小心なかるべからず」といっている。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「こんなにかよわくてしかもこんなに
勝
(
か
)
ちがたいものを、かつて見たことがない。この人はこの手の中にまるで
蘆位
(
あしぐらゐ
)
の存在だ!」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
みんなでじゃんけんをして、
勝
(
か
)
ったものが一番
先
(
さき
)
に、ハンケチで目かくしをして、まっすぐに歩きだしました。ほかの者は立って見ています。
風ばか
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
もう一つには理性の
勝
(
か
)
った、分別のある人たちの間にバーグレーヴ夫人の評判を悪くさせまいための心遣いであったように思われるのである。
世界怪談名作集:07 ヴィール夫人の亡霊
(新字新仮名)
/
ダニエル・デフォー
(著)
外國市場
(
ぐわいこくしぢやう
)
に
於
(
おい
)
て
他國品
(
たこくひん
)
と
競爭
(
きやうさう
)
の
位置
(
ゐち
)
にある
場合
(
ばあひ
)
に
爲替相場
(
かはせさうば
)
の
下落
(
げらく
)
の
爲
(
た
)
めに
日本品
(
にほんひん
)
が
競爭
(
きやうさう
)
に
打
(
う
)
ち
勝
(
か
)
つて
多
(
おほ
)
く
賣
(
う
)
れることは
時々
(
とき/″\
)
經驗
(
けいけん
)
した
處
(
ところ
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
と。
既
(
すで
)
に
馳
(
は
)
すること
(二九)
三
輩
(
はい
)
し
畢
(
をは
)
りて、
(三〇)
田忌
(
でんき
)
一
(
ひと
)
たび
勝
(
か
)
たずして
再
(
ふたた
)
び
勝
(
か
)
つ。
卒
(
つひ
)
に
王
(
わう
)
の千
金
(
きん
)
を
得
(
え
)
たり。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
忌
(
き
)
、
孫子
(
そんし
)
を
威王
(
ゐわう
)
に
進
(
すす
)
む。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
其顏
(
そのかほ
)
を
不審
(
いぶかし
)
げに
仰
(
あふ
)
ぎて、
姉樣人形
(
ねえさまにんぎやう
)
は
下
(
くだ
)
さるか、
進
(
あ
)
げますると
僅
(
わづ
)
かに
諾
(
うなづ
)
く
令孃
(
ひめ
)
、
甚之助
(
じんのすけ
)
は
嬉
(
うれ
)
しく
立
(
たち
)
あがつて、
勝
(
か
)
つた
勝
(
か
)
つた。
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
されどその
状
(
さま
)
人々を從ふる如きに非ず、そがこれに勝つはこれ自ら
勝
(
か
)
たれんと思へばなり、しかして勝れつゝ己が
仁慈
(
いつくしみ
)
によりて勝つ 九七—九九
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
棒押
(
ばうを
)
しに於ては村内の人民
敢
(
あへ
)
て之に
勝
(
か
)
つものなしと云ふ、一夕小西君と
棒押
(
ばうを
)
しを試みしも
到底
(
とうてい
)
其
対手
(
あひて
)
に非ざるなり、此他の諸君も皆
健脚
(
けんきやく
)
の人のみ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
グレ (サンプソンに對ひ、小聲にて)
勝
(
か
)
つわいと
言
(
い
)
はっせい。(下手を見やりて)あそこへ
殿
(
との
)
の
親族
(
しんぞく
)
の
一人
(
ひとり
)
が
來
(
わ
)
せた。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
やつら、
資本家
(
しほんか
)
と
将軍
(
しやうぐん
)
は
確
(
たし
)
かに
勝
(
か
)
った!——だがおれたち、どん
底
(
そく
)
に
喘
(
あへ
)
ぐ
労働者
(
らうどうしゃ
)
農民
(
のうみん
)
にとつてそれが
何
(
なん
)
の
勝利
(
しやうり
)
であらう
生ける銃架:――満洲駐屯軍兵卒に――
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
一新
(
いつしん
)
の
始
(
はじ
)
め、大久保公
遷都
(
せんと
)
の
議
(
ぎ
)
を
獻
(
けん
)
じて曰ふ、官軍已に
勝
(
か
)
つと雖、
東賊
(
とうぞく
)
猶未だ
滅
(
ほろ
)
びず、宜しく
非常
(
ひじやう
)
の
斷
(
だん
)
を以て非常の事を行ふべしと。先見の明
智
(
ち
)
と謂ふ可し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
すなわち彼等は長州が
勝
(
か
)
つも徳川が
負
(
ま
)
くるも
毫
(
ごう
)
も心に
関
(
かん
)
せず、心に関するところはただ
利益
(
りえき
)
の一点にして
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
が、わたしも
多襄丸
(
たじやうまる
)
ですから、どうにかかうにか
太刀
(
たち
)
も
拔
(
ぬ
)
かずに、とうとう
小刀
(
さすが
)
を
打
(
う
)
ち
落
(
おと
)
しました。いくら
氣
(
き
)
の
勝
(
か
)
つた
女
(
をんな
)
でも、
得物
(
えもの
)
がなければ
仕方
(
しかた
)
がありません。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
社會
(
しやくわい
)
が
犯罪人
(
はんざいにん
)
や、
精神病者
(
せいしんびやうしや
)
や、
總
(
すべ
)
て
自分等
(
じぶんら
)
に
都合
(
つがふ
)
の
惡
(
わる
)
い
人間
(
にんげん
)
に
對
(
たい
)
して、
自衞
(
じゑい
)
を
爲
(
な
)
すのには、
如何
(
どう
)
したつて
勝
(
か
)
つ
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ません。で、
貴方
(
あなた
)
の
爲
(
な
)
すべき
所
(
ところ
)
は一つです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
根
(
ね
)
が
幾日
(
いくにち
)
もぐつしりと
水
(
みづ
)
に
浸
(
ひた
)
つてた
大豆
(
だいづ
)
は
黄色味
(
きいろみ
)
の
勝
(
か
)
つた
褐色
(
ちやいろ
)
の
莢
(
さや
)
も
幹
(
から
)
も
泥
(
どろ
)
で
汚
(
よご
)
れた
樣
(
やう
)
に
黒
(
くろ
)
ずんで
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
遠くからながめる夏の暮方の森林の様な心の色が何にでもおだやかな影を作って「
我
(
が
)
」の
勝
(
か
)
った
張強
(
はりづよ
)
い千世子の心さいその影のかすかな影響をうける事さえあった。
千世子(二)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
大男はやってみましたが、木をとびこすことができないで、
枝
(
えだ
)
のあいだにひっかかってしまいました。こんなわけで、こんどもまた
仕立屋
(
したてや
)
さんの
勝
(
か
)
ちになりました。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
気性
(
きしょう
)
の
勝
(
か
)
った
母
(
はは
)
は、
口
(
くち
)
に
出
(
だ
)
しては
別
(
べつ
)
に
何
(
なん
)
とも
申
(
もう
)
しませんでしたが、それでも
女
(
おんな
)
は
矢張
(
やは
)
り
女
(
おんな
)
、
小蔭
(
こかげ
)
へまわってそっと
泪
(
なみだ
)
を
拭
(
ぬぐ
)
いて
長太息
(
といき
)
を
漏
(
も
)
らしているのでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
将士は、こんな話題に、はればれと、
勝
(
か
)
ち
軍
(
いくさ
)
のよろこびを沸きたたせていたが、家康を中心とするごく身辺の
帷幕
(
いばく
)
のうちは、なお、容易に、
凱歌
(
がいか
)
をあげていなかった。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あんなひょろひょろした
若造
(
わかぞう
)
にくらべては何と
云
(
い
)
ってもおみちにはおれのほうが
勝
(
か
)
ち
目
(
め
)
がある。
十六日
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
乃
(
そこ
)
で
皆
(
みン
)
な
息喘
(
いきせ
)
きながら
其周圍
(
そのしうゐ
)
へ
集
(
あつま
)
つて
來
(
き
)
て、『だが、
誰
(
だれ
)
が
勝
(
か
)
つたの?』と
各自
(
てんで
)
に
訊
(
き
)
きました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
黄金仮面の正体は
抑々
(
そもそも
)
何者であったのか。明智が
勝
(
か
)
ったからには、彼にはそれは分っている筈だ。一刻も早くそれを聞き度い。と読者諸君がせき立てられるのは無理もない。
黄金仮面
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
いま細君にたいする
小言
(
こごと
)
のしりを
結
(
むす
)
ばずにしまったことを、ふとおのれに
勝
(
か
)
ちえたように思いついて、すいれんのことも
忘
(
わす
)
れ、庭を
損
(
そん
)
じたことも忘れて、
笑顔
(
えがお
)
を細君にむけた。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
一
疋
(
ぴき
)
の
小猿
(
こざる
)
が「おれのお
父様
(
とつちあん
)
はおまへ
豪
(
えらい
)
んだぜ、
兎
(
うさぎ
)
と
喧嘩
(
けんくわ
)
をして
勝
(
か
)
つたよ」と
言
(
い
)
ひました。
コドモノスケッチ帖:動物園にて
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
輪廓
(
りんくわく
)
といひ、
陰影
(
いんえい
)
と
云
(
い
)
ひ、
運筆
(
うんぴつ
)
といひ、
自分
(
じぶん
)
は
確
(
たしか
)
にこれまで
自分
(
じぶん
)
の
書
(
か
)
いたものは
勿論
(
もちろん
)
、
志村
(
しむら
)
が
書
(
か
)
いたものゝ
中
(
うち
)
でこれに
比
(
くら
)
ぶべき
出來
(
でき
)
はないと
自信
(
じしん
)
して、これならば
必
(
かなら
)
ず
志村
(
しむら
)
に
勝
(
か
)
つ
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
どちらも
今日
(
こんにち
)
から
見
(
み
)
ると、
少
(
すこ
)
しおもしろみが
勝
(
か
)
ち
過
(
す
)
ぎました。
趣向
(
しゆこう
)
を
凝
(
こら
)
してゐるところが
露骨
(
ろこつ
)
に
見
(
み
)
えるが、
赤人
(
あかひと
)
の
方
(
ほう
)
は、よく
讀
(
よ
)
み
返
(
かへ
)
して
見
(
み
)
ると、いかにもごた/\してゐるでせう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
武裝
(
ぶさう
)
せる
幾多
(
いくた
)
の
海賊
(
かいぞく
)
輩
(
ども
)
は
手
(
て
)
に/\
劔戟
(
けんげき
)
を
振翳
(
ふりかざ
)
しつゝ、
彼方
(
かなた
)
の
甲板
(
かんぱん
)
から
此方
(
こなた
)
へ
乘移
(
のりうつ
)
り、
互
(
たがひ
)
に
血汐
(
ちしほ
)
を
流
(
なが
)
して
勝敗
(
しようはい
)
を
爭
(
あらそ
)
ふのであるから、
海賊
(
かいぞく
)
勝
(
か
)
てば
其後
(
そのゝち
)
の
悲慘
(
ひさん
)
なる
光景
(
くわうけい
)
は
言
(
い
)
ふ
迄
(
まで
)
もないが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
いわんや
必勝
(
ひっしょう
)
を
算
(
さん
)
して
敗
(
はい
)
し、
必敗
(
ひっぱい
)
を期して
勝
(
か
)
つの事例も少なからざるにおいてをや。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
その
日
(
ひ
)
も、
朝
(
あさ
)
早
(
はや
)
く
彼女
(
かのぢよ
)
は
起
(
お
)
き
上
(
あが
)
らうとしたが、
自分
(
じぶん
)
にどう
鞭
(
むち
)
うつて
見
(
み
)
ても、
全身
(
ぜんしん
)
のひだるさには
勝
(
か
)
てなかつた。
立
(
た
)
ち
上
(
あが
)
ると
激
(
はげ
)
しい
眩暈
(
めまひ
)
がした。
周圍
(
しうゐ
)
がシーンとして
物音
(
ものおと
)
がきこえなくなつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
手拭
(
てぬぐい
)
一
本
(
ぽん
)
の
裸絵巻
(
はだかえまき
)
を
展
(
ひろ
)
げていたが、こんな
場合
(
ばあい
)
、
誰
(
だれ
)
の
口
(
くち
)
からも
同
(
おな
)
じように
吐
(
は
)
かれるのは、
何吉
(
なにきち
)
がどこの
賭場
(
とば
)
で
勝
(
か
)
ったとか、どこそこのお
何
(
なに
)
が、
近頃
(
ちかごろ
)
誰
(
だれ
)
にのぼせているとか、さもなければ
芝居
(
しばい
)
の
噂
(
うわさ
)
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
議会
(
ぎかい
)
があって、
政党
(
せいとう
)
というものが、おたがいに
政治
(
せいじ
)
のやりかたや、
意見
(
いけん
)
のうえであらそい、せんきょによって
勝
(
か
)
ったほうの
政党
(
せいとう
)
が
国
(
くに
)
の
政治
(
せいじ
)
をやるしくみになっているときかされましたが、
諭吉
(
ゆきち
)
には
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
加之
(
それに
)
自分の分としては
財産
(
ざいさん
)
も幾分別になツて、生活の安全も
保證
(
ほしよう
)
されてあるから、夫人に取ツては、何方が
勝
(
か
)
ツても
敗
(
ま
)
けてもカラ平氣だ。そこで
要
(
い
)
らざるおせツかいをせぬ事として
澄
(
す
)
まし返ツてゐた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
ヨーロッパ
諸國
(
しよこく
)
はこの
點
(
てん
)
ではとても
勝
(
か
)
てないことになりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
星の子のあまりによわし袂あげて魔にも鬼にも
勝
(
か
)
たむと云へな
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
酒屋
(
さかや
)
の
小僧
(
こぞう
)
さんは、
勝
(
か
)
った
喜
(
よろこ
)
びもどこへやら、
急
(
きゅう
)
に
顔
(
かお
)
の
色
(
いろ
)
を
変
(
か
)
えて、
倒
(
たお
)
れた
炭屋
(
すみや
)
の
小僧
(
こぞう
)
さんと、こわれた
塀
(
へい
)
とを
見
(
み
)
くらべましたが
日の当たる門
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
同
(
おな
)
じ
時
(
とき
)
、
賈雍將軍
(
かようしやうぐん
)
は
蒼梧
(
さうご
)
の
人
(
ひと
)
、
豫章
(
よしやう
)
の
太守
(
たいしゆ
)
として
國
(
くに
)
の
境
(
さかひ
)
を
出
(
い
)
で、
夷賊
(
いぞく
)
の
寇
(
あだ
)
するを
討
(
たう
)
じて
戰
(
たゝかひ
)
に
勝
(
か
)
たず。
遂
(
つひ
)
に
蠻軍
(
ばんぐん
)
のために
殺
(
ころ
)
され
頭
(
かうべ
)
を
奪
(
うば
)
はる。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今は
隱退
(
いんたい
)
してゐる小菅
劍
(
けん
)
之
助
(
すけ
)
老
(
ろう
)
八
段
(
だん
)
が
關根
(
せきね
)
金次郎名人に
向
(
むか
)
つて、
年
(
とし
)
をとると
落
(
らく
)
手があり
勝
(
か
)
ちになる。
落
(
らく
)
手があるやうでは名手とは言へぬ。
下手の横好き:―将棋いろいろ―
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
こんなふうでは、この
戦
(
いくさ
)
にはとても
勝
(
か
)
てる
見込
(
みこ
)
みはない。まあ、
働
(
はたら
)
けるだけ
働
(
はたら
)
いて、あとはいさぎよく
討
(
う
)
ち
死
(
じ
)
にをしよう。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
与次郎は
真面目
(
まじめ
)
である。広田先生はにや/\笑つてゐる。とう/\
真面目
(
まじめ
)
の方が
勝
(
か
)
つて、兎も角も見る事に相談が出来て、三四郎が案内をした。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あの
老人
(
ろうじん
)
に
助
(
たす
)
けを
求
(
もと
)
めたくはない。なあに、
命
(
いのち
)
がけでおりてみせる。
僕
(
ぼく
)
が
死
(
し
)
ぬか、それとも、うち
勝
(
か
)
つかだ」
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
かゝる
敵
(
かたき
)
が、
植物界
(
しょくぶつかい
)
にも、
人間界
(
にんげんかい
)
にも、
常
(
つね
)
に
陣
(
ぢん
)
どって
相鬪
(
あひたゝか
)
ふ……
仁心
(
じんしん
)
と
害心
(
がいしん
)
とが……
而
(
しかう
)
して
惡
(
あ
)
しい
方
(
かた
)
が
勝
(
か
)
つときは、
忽
(
たちま
)
ち
毒蟲
(
どくむし
)
に
取附
(
とりつ
)
かれて、
其
(
その
)
植物
(
しょくぶつ
)
は
枯果
(
かれは
)
つる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
孫子
(
そんし
)
、
(二四)
其馬足
(
そのばそく
)
の
甚
(
はなは
)
だ
相遠
(
あひとほ
)
からず
馬
(
うま
)
に
(二五)
上中下
(
じやうちうげ
)
の
輩
(
はい
)
有
(
あ
)
るを
見
(
み
)
る。
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て
孫子
(
そんし
)
、
田忌
(
でんき
)
に
謂
(
い
)
つて
曰
(
いは
)
く、『
君
(
きみ
)
第
(
ただ
)
重射
(
ちようせき
)
せよ。
臣
(
しん
)
、
能
(
よ
)
く
君
(
きみ
)
をして
勝
(
か
)
たしめん』
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
是
(
こ
)
れは
極
(
ごく
)
大切
(
たいせつ
)
の
歌
(
うた
)
にて
人
(
ひと
)
に
見
(
み
)
すべきでは
無
(
な
)
けれど、
若樣
(
わかさま
)
をお
勝
(
か
)
たせ
申
(
まうし
)
たく、
他
(
ほか
)
の
人
(
ひと
)
に
内證
(
ないしよ
)
にて
姉樣
(
ねえさま
)
ばかりに
御覽
(
ごらん
)
に
入
(
い
)
れ
給
(
たま
)
へ、
早
(
はや
)
く、
内證
(
ないしよ
)
で、
姉樣
(
ねえさま
)
にお
上
(
あ
)
げなされ
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
社会
(
しゃかい
)
が
犯罪人
(
はんざいにん
)
や、
精神病者
(
せいしんびょうしゃ
)
や、
総
(
すべ
)
て
自分等
(
じぶんら
)
に
都合
(
つごう
)
の
悪
(
わる
)
い
人間
(
にんげん
)
に
対
(
たい
)
して、
自衛
(
じえい
)
を
為
(
な
)
すのには、どうしたって
勝
(
か
)
つことは
出来
(
でき
)
ません。で、
貴方
(
あなた
)
の
為
(
な
)
すべき
所
(
ところ
)
は一つです。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
勝
常用漢字
小3
部首:⼒
12画
“勝”を含む語句
勝負
勝手
殊勝
打勝
勝利
景勝
勝田
遠慮勝
自分勝手
御勝手
勝手口
勝敗
勝山
厭勝
大勝利
勝者
入勝橋
有勝
勝手元
勝手許
...