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勝
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まし
ふりがな文庫
“
勝
(
まし
)” の例文
唉
(
ああ
)
、こんな思を為るくらゐなら、いつそ潔く死んだ方が
夐
(
はるか
)
に
勝
(
まし
)
だ。死んでさへ了へば万慮
空
(
むなし
)
くこの
苦艱
(
くげん
)
は無いのだ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
したか知ぬほんに一時に十年ばかり
壽命
(
じゆみやう
)
を
縮
(
ちゞめ
)
たと
怨
(
うら
)
みを云ば清兵衞否モウ其話は何か
己
(
おれ
)
に
負
(
まけ
)
てくれ
往昔
(
むかし
)
の樣に
蕩樂
(
だうらく
)
をして貴樣の
厄介
(
やくかい
)
に成には
勝
(
まし
)
だらう實は此樣に仕上た身上を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
白痴児
(
はくちじ
)
として生き残るよりは、あるいはこの方が
勝
(
まし
)
かも知れない、と人々は言合った。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
渠奴等
(
きゃつら
)
の手に掛って
弄殺
(
なぶりごろ
)
しにされようより、此処でこうして死だ方が
寧
(
いっ
)
そ
勝
(
まし
)
か。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
島
(
しま
)
の
一周
(
いつしう
)
といつて、
此
(
この
)
島
(
しま
)
はどの
位
(
くら
)
い
廣
(
ひろ
)
いものやら、また
道中
(
だうちう
)
に
如何
(
いか
)
なる
危險
(
きけん
)
があるかも
分
(
わか
)
らぬが、
此處
(
こゝ
)
に
漠然
(
ぼんやり
)
として
居
(
を
)
つて、
島
(
しま
)
の
素性
(
すじやう
)
も
分
(
わか
)
らず
氣味惡
(
きみわる
)
く
一夜
(
いちや
)
を
明
(
あか
)
すよりは
勝
(
まし
)
だと
考
(
かんが
)
へたので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
寧
(
いっ
)
そ其時帰ッ
了
(
ちま
)
や好かったんですけど、帰って来たって、
家
(
うち
)
が有るンじゃ有りませんしさ、人の
厄介
(
やっかい
)
になって苦労する位なら、日陰者でもまだ其方が
勝
(
まし
)
かと思ったもんですからね、馬鹿さねえ、
貴方
(
あなた
)
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
僕なども
今日
(
こんにち
)
の有様では
生効
(
いきがひ
)
の無い方じやけれど、このままで
空
(
むなし
)
く死ぬるも残念でな、さう思うて生きてはをるけれど、苦しみつつ生きてをるなら、死んだ方が無論
勝
(
まし
)
ですさ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
嗚呼
(
ああ
)
彼
(
あ
)
の騎兵がツイ
側
(
そば
)
を通る時、
何故
(
なぜ
)
おれは声を立てて呼ばなかったろう? よし
彼
(
あれ
)
が敵であったにしろ、まだ其方が
勝
(
まし
)
であったものを。なんの高が一二時間
責
(
せめ
)
さいなまれるまでの事だ。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
出し
待
(
まて
)
ども一度の
返事
(
へんじ
)
もなし
何處
(
どこ
)
に
何
(
ど
)
うして居なさるやらとても
逢
(
あは
)
れぬ者ならば
寧
(
いつ
)
そ死んだが
勝
(
まし
)
ならめと打しほれしが
顏
(
かほ
)
ふり
上
(
あげ
)
伯父樣
何
(
どう
)
ぞ三河町とやらへ
往
(
いつ
)
て樣子を尋ねて下されと
頼
(
たの
)
めば長庵
小首
(
こくび
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
三日で済む苦しみを一週間に引延すだけの事なら、
寧
(
いっ
)
そ早く片付けた方が
勝
(
まし
)
ではあるまいか? 隣のの
側
(
そば
)
に銃もある、而も
英吉利製
(
イギリスせい
)
の
尤物
(
わざもの
)
と見える。
一寸
(
ちょッと
)
手を延すだけの世話で、直ぐ
埒
(
らち
)
が明く。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
勝
常用漢字
小3
部首:⼒
12画
“勝”を含む語句
勝負
勝手
殊勝
打勝
勝利
景勝
勝田
遠慮勝
自分勝手
御勝手
勝手口
勝敗
勝山
厭勝
大勝利
勝者
入勝橋
有勝
勝手元
勝手許
...