“一周”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとまわ30.8%
ひとまはり23.1%
ひとめぐり15.4%
いつしう7.7%
ひとまは7.7%
ひとまわり7.7%
ひとめぐ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
覆面に使っていた黒布を、手拭のように腰に挟むと、彼は、大地にはびこっている巨松の根を、一周ひとまわりぐるりと巡ってあるいた。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それでは彼方あちらへ参つて、又皆さんに御心配を懸けるとけませんから、お庭を一周ひとまはりしまして、その内には気分がなほりますから、さうしてお座敷へ参りませう。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかしてその未だ一周ひとめぐりせざるまに、いま一の碾石まろくこれをかこみつゝ、舞をば舞に歌をば歌にあはせたり 四—六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
おそ野蠻人やばんじん巣窟さうくつでゞもあればそれこそ一大事いちだいじ早速さつそく遁出にげだ工夫くふうめぐらさねばならぬ、それをるにはかくこのしま一周いつしうしてなければならぬとかんがへたので
それぢや餘程よほどひろいのか、とふのに、またうでもない、ものの十四五ふん歩行あるいたら、容易たやす一周ひとまは出來できさうなんです。たゞし十四五ふん一周ひとまはりつて、すぐにおもふほど、せまいのでもないのです。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やがて病院びょういんにわり、本院ほんいん一周ひとまわりして瘋癲病者ふうてんびょうしゃれられたる別室べっしつむかってった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
煙草吸い吸い構内を一周ひとめぐりして見ると、新聞記者らしい者の影が一つも見えない。町が小さいのか、新聞社が貧弱なのか。停車場専門の記者が居ないと見える。
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)