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勝
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が
ふりがな文庫
“
勝
(
が
)” の例文
と、なんという
奇観
(
きかん
)
、人造人間は、
吾
(
わ
)
れ
勝
(
が
)
ちに、身体を曲げて車輪になるのがあるかと思うと、四五人横に寝て、
鋼鈑
(
こうばん
)
となるものもある。
人造人間戦車の機密:――金博士シリーズ・2――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
御
(
ご
)
大葬の済む迄は
御
(
ご
)
遠慮したいと思ふので芝居へも
行
(
ゆ
)
かない。
独逸
(
ドイツ
)
から
和蘭
(
ヲランダ
)
へかけて旅行しようと思ふが雨天の為に其れも延び
勝
(
が
)
ちである。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
この時ぎらぎらと眼が
眩
(
くら
)
むように鏡が光った。曲玉がじゃらじゃらと鳴る。男は口の中に籠り
勝
(
が
)
ちな、力の入った声で
北の冬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
一寸
(
ちよつと
)
伺
(
うかゞ
)
ひますが、アノ、アノ、
田村
(
たむら
)
と
云
(
い
)
ふ
女
(
をんな
)
のお
墓
(
はか
)
で
御在
(
ござい
)
ますが、アノ、それはこちらのお
寺
(
てら
)
で
御在
(
ござい
)
ませうか。」と
道子
(
みちこ
)
は
滞
(
とゞこほ
)
り
勝
(
が
)
ちにきいて
見
(
み
)
た。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
人間
(
にんげん
)
と
申
(
もう
)
すものは
兎角
(
とかく
)
自分
(
じぶん
)
の
力
(
ちから
)
一つで
何
(
なん
)
でもできるように
考
(
かんが
)
え
勝
(
が
)
ちでございますが、
実
(
じつ
)
は
大
(
だい
)
なり、
小
(
しょう
)
なり、
皆
(
みな
)
蔭
(
かげ
)
から
神々
(
かみがみ
)
の
御力添
(
おちからぞ
)
えがあるのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
この
容態
(
ようだい
)
で氏は、家庭に
於
(
おい
)
て
家人
(
かじん
)
の
些末
(
さまつ
)
な感情などから
超然
(
ちょうぜん
)
として、自分の
室
(
へや
)
にたてこもり
勝
(
が
)
ちであります。
岡本一平論:――親の前で祈祷
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
新
(
あた
)
らしく
世帶
(
しよたい
)
を
有
(
も
)
つて、
新
(
あた
)
らしい
仕事
(
しごと
)
を
始
(
はじ
)
める
人
(
ひと
)
に、あり
勝
(
が
)
ちな
急忙
(
せは
)
しなさと、
自分達
(
じぶんたち
)
を
包
(
つゝ
)
む
大都
(
たいと
)
の
空氣
(
くうき
)
の、
日夜
(
にちや
)
劇
(
はげ
)
しく
震盪
(
しんたう
)
する
刺戟
(
しげき
)
とに
驅
(
か
)
られて、
何事
(
なにごと
)
をも
凝
(
じつ
)
と
考
(
かんが
)
へる
閑
(
ひま
)
もなく
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
きらきらと光って見える、
俯向
(
うつむ
)
き
勝
(
が
)
ちに歩むその姿は、また哀れが深くあった、私は
懇
(
ねんご
)
ろに娘を
室
(
へや
)
に招じて、来訪の
用向
(
ようむき
)
を訊ねると、娘は両手を畳につきながらに、物静かにいうには
雪の透く袖
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
始終
(
しじふ
)
支拂
(
しはら
)
ひに
足
(
た
)
らず
勝
(
が
)
ちな
月末
(
つきずゑ
)
までにもう十
日
(
か
)
とない
或
(
あ
)
る
秋
(
あき
)
の
日
(
ひ
)
の
夕方
(
ゆふがた
)
だつた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
またも木の間をヒラヒラと、べに色
勝
(
が
)
った友禅の、振り袖姿がひらめき飛ぶ。
剣侠受難
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
我
(
われ
)
勝
(
が
)
ち、
鳥
(
とり
)
が
飛
(
と
)
ぶやうに、ばら/\
散
(
ち
)
ると、さすがは
救世主
(
キリスト
)
のお
乳母
(
うば
)
さん、のさつと
太陽
(
ひ
)
の
下
(
した
)
に
一人
(
ひとり
)
堆
(
うづたか
)
く
黒
(
くろ
)
い
服
(
ふく
)
で
突立
(
つゝた
)
つて、
其
(
そ
)
の
狂人
(
きちがひ
)
と
向合
(
むきあ
)
つて
屈
(
かゞ
)
みましたつけが、
叶
(
かな
)
はなく
成
(
な
)
つたと
見
(
み
)
えて
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
眼口
(
めくち
)
を明けていられないどころか、地に積む沙が膝を埋めるほどに深くなって来たので、みな恐れて我れ
勝
(
が
)
ちに逃げ出しましたが、逃げおくれた一人は又もや沙のなかへ生け埋めにされました。
中国怪奇小説集:05 酉陽雑爼(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「この頃大変心配なことが起りまして、夜も
寝覚
(
ねざ
)
め
勝
(
が
)
ちでございます」
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
大火災
(
だいかさい
)
のときは、
地震
(
ぢしん
)
とは
無關係
(
むかんけい
)
に、
旋風
(
せんぷう
)
が
起
(
おこ
)
り
勝
(
が
)
ちである。
火先
(
ひさき
)
が
凹
(
なかくぼ
)
の
正面
(
しようめん
)
を
以
(
もつ
)
て
前進
(
ぜんしん
)
するとき、
其
(
その
)
曲
(
まが
)
り
角
(
かど
)
には
塵旋風
(
ちりせんぷう
)
と
名
(
な
)
づくべきものが
起
(
おこ
)
る。
又
(
また
)
川筋
(
かはすぢ
)
に
接
(
せつ
)
した
廣場
(
ひろば
)
は
移動旋風
(
いどうせんぷう
)
によつて
襲
(
おそ
)
はれ
易
(
やす
)
い。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
老
(
おい
)
の
目
(
め
)
は
苦勞
(
くらう
)
に
覺
(
さ
)
め
勝
(
が
)
ち、
苦勞
(
くらう
)
の
宿
(
やど
)
る
處
(
ところ
)
には
兎角
(
とかく
)
睡眠
(
すゐみん
)
の
宿
(
やど
)
らぬものぢゃが、
心
(
こゝろ
)
に
創
(
きず
)
が
無
(
な
)
く
腦
(
なう
)
に
蟠
(
わだかま
)
りのない
若
(
わか
)
い
者
(
もの
)
は、
手足
(
てあし
)
を
横
(
よこ
)
にするや
否
(
いな
)
や、
好
(
よ
)
い
心持
(
こゝろもち
)
に
眠
(
ねむ
)
らるゝ
筈
(
はず
)
ぢゃに、かう
早
(
はや
)
う
起
(
お
)
きさしゃったは
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
みんなはわれ
勝
(
が
)
ちに中をのぞきこんだ。顔をしかめる者、ぺっぺっと
唾
(
つば
)
を吐く者。中には仔猫の
死骸
(
しがい
)
が入っていた。それと赤い紐が一本……。
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
走り過るトラツクの灯に、眞直な國道の行手までが遙に照し出されるたび/\、荷車や人の
往來
(
ゆきゝ
)
も一歩々々途絶え
勝
(
が
)
ちになることが能く見定められる。
或夜
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
さあ、そんなことは
考
(
かんが
)
えつかないが、
人間
(
にんげん
)
は、
道徳
(
どうとく
)
などというものをまったく
忘
(
わす
)
れて、
強
(
つよ
)
いもの
勝
(
が
)
ちとなり、
国
(
くに
)
と
国
(
くに
)
の
約束
(
やくそく
)
などというものはなくなってしまうだろう……。
おばあさんとツェッペリン
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お
爺
(
じい
)
さんは
眉
(
まゆ
)
一
(
ひと
)
つ
動
(
うご
)
かされず、
済
(
す
)
まし
切
(
き
)
って
先
(
さ
)
きに
立
(
た
)
たれますので、
私
(
わたくし
)
も
黙
(
だま
)
ってその
後
(
あと
)
について
出掛
(
でか
)
けましたが、しかし
私
(
わたくし
)
の
胸
(
むね
)
の
裡
(
うち
)
は
千々
(
ちぢ
)
に
砕
(
くだ
)
けて、
足
(
あし
)
の
運
(
はこ
)
びが
自然
(
しぜん
)
遅
(
おく
)
れ
勝
(
が
)
ちでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
その辺は郊外のことで、住宅といっては、庭の広い一軒家がまばらに建っているばかりで、昼間でも往来は
途絶
(
とだ
)
え
勝
(
が
)
ちなのだ。殆ど思考力を失った庄太郎は、その
田舎
(
いなか
)
道をフラフラと歩いて行った。
灰神楽
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
走り過るトラックの灯に、
真直
(
まっすぐ
)
な国道の行手までが遥に照し出されるたびたび、荷車や人の
往来
(
ゆきき
)
も一歩一歩途絶え
勝
(
が
)
ちになることが能く見定められる。
或夜
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一座の学者たちは、それまでの態度をすてて、われ
勝
(
が
)
ちに席をたって、長良川博士に握手をもとめるのであった。それを見て、ドリー老助教授の喜ぶ顔ったらなかった。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『
今日
(
きょう
)
は
良
(
よ
)
うこそ
私
(
わたくし
)
をお
召
(
よ
)
びくださいました。』と
守護霊
(
しゅごれい
)
さんはいつもの
控
(
ひか
)
え
勝
(
が
)
ちな
態度
(
たいど
)
の
中
(
うち
)
にも
心
(
こころ
)
からのうれしさを
湛
(
たた
)
え、『
私
(
わたくし
)
がこちらの
世界
(
せかい
)
へ
引移
(
ひきう
)
つてから、かれこれ四百
年
(
ねん
)
にもなりますが、 ...
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
何が
幸
(
さいわい
)
になるか判らないもので、「赤外線男」に抱きつかれたダンサーというので、いままでアブれ
勝
(
が
)
ちだったのが急に
流行
(
はやり
)
っ
児
(
こ
)
になって、シートがぐんぐん上へ昇っていった。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
吾
(
わ
)
れ
勝
(
が
)
ちに向こうへ逃げてゆく有様が、おかしいほどはっきりとうつっていた。
火星探険
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
勝
常用漢字
小3
部首:⼒
12画
“勝”を含む語句
勝負
勝手
殊勝
打勝
勝利
景勝
勝田
遠慮勝
自分勝手
御勝手
勝手口
勝敗
勝山
厭勝
大勝利
勝者
入勝橋
有勝
勝手元
勝手許
...