北の冬きたのふゆ
私が六ツか七ツの頃であった。 外の雪は止んだと見えて、四境が静かであった——炬燵に当っていて、母からいろんな怖しい話を聞いた。その中にはこんな話もあったのである。 毎晩のように隣の大貫村に日が暮ると赤提燈が三つ歩いて来る。赤い提燈は世間に幾 …
作品に特徴的な語句
ふっ はずれ あく 穿はい どう ふる へだたり いっ いたま じじ 種々いろん 寂莫じゃくまく っか おのず 勿論むろん どもり かたま うしろ ぬか 斯様こんな いまだ よこたわ きか おこ けん へだて 一目いちもく 偶然ふと こご たれ 奇蹟ミラクル おれ 彼方あちら 折々おりおり ぬぐ あゆ ほと すま 燈火あかり じじい やせ くら まとま 見付みつけ 起上たちあが 蹲踞うずくま すか 頭髪かみのけ にわとり 黒光くろびかり 一望いちぼう 一筋ひとすじ ちょう 不意ふい 両脚りょうあし まる たがい 人魂ひとだま 何処どこ 俯向うつむ まま 光景ありさま 其処そこ 其等それら まる 処々ところどころ 合羽かっぱ 吊下ぶらさが 吹雪ふぶき 周囲まわり 四境あたり 四辺あたり 壁板したみ 大様おおよう 大貫おおぬき 奈落ならく へや 小舎こや 尚更なおさら 幼児おさなご かす あと 愈々いよいよ 抜足ぬきあし 掩被おっかぶさ はな 明日あす 昨夜ゆうべ 晩方ばんがた