“奈落”の読み方と例文
読み方割合
ならく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
われは邪魔扱じゃまあつかいにされて、まるで壁にへばりついているやもりを叩きおとすように、われ等の身体は奈落ならくへ投げおとされるのである。
にしろよわつたらしい。……舞臺ぶたい歸途かへりとして、いま隧道トンネルすのは、芝居しばゐ奈落ならくくゞるやうなものだ、いや、眞個まつたく奈落ならくだつた。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして、しまいには、うすあおい、黄昏たそがれそらにはかなくえて、またひくきしなみおとにさらわれて、くら奈落ならくへとしずんでゆくのでした。
海のかなた (新字新仮名) / 小川未明(著)