“火先”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひさき54.5%
ほさき45.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、いってる声の下から、たちまち紅勘横丁へ火先ひさきが吹き出して来た。これは浅草の大通りだ。師匠の宅から正に半町ほど先である。
鸚鵡おうむ返しの声が終らぬうちに、忠一の持った松明の火先ひさきが左へ揺れると、一けんばかり下の大岩のあいだに又もや金色こんじきが閃いた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
けむりしづかに、ゆる火先ほさき宿やどさぬ。が、南天なんてんこぼれたやうに、ちら/\とそこうつるのは、くもあかねが、峰裏みねうら夕日ゆふひかげげたのである。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
火はほんの一刻の間にめ廻す火先ほさきと火先のつながりから、一さいに大きいひろがりから、塊に変って行った。
野に臥す者 (新字新仮名) / 室生犀星(著)