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火先
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ひさき
ふりがな文庫
“
火先
(
ひさき
)” の例文
と、いってる声の下から、たちまち紅勘横丁へ
火先
(
ひさき
)
が吹き出して来た。これは浅草の大通りだ。師匠の宅から正に半町ほど先である。
幕末維新懐古談:13 浅草の大火のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
鸚鵡
(
おうむ
)
返しの声が終らぬ
中
(
うち
)
に、忠一の持った松明の
火先
(
ひさき
)
が左へ揺れると、一
間
(
けん
)
許
(
ばか
)
り下の大岩の
間
(
あいだ
)
に又もや
金色
(
こんじき
)
が閃いた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ここで教師は声に実感をこめようとして調子をさげた、「——火事がおこれば、
火先
(
ひさき
)
の家を壊して火をくい止める、つまり、家一軒の犠牲で大火になるのを防ぐわけだ」
さぶ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
其時小さな
鞠
(
まり
)
のような物が
衝
(
つ
)
と軒下を
飛退
(
とびの
)
いたようだったが、
軈
(
やが
)
て
雪洞
(
ぼんぼり
)
の
火先
(
ひさき
)
が立直って、一道の光がサッと
戸外
(
おもて
)
の
暗黒
(
やみ
)
を破り、雨水の処々に溜った
地面
(
じづら
)
を一筋細長く照出した所を見ると
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
もはや、……
少々
(
せう/\
)
なりとも
荷
(
に
)
もつをと、きよと/\と
引返
(
ひきかへ
)
した。が、
僅
(
わづか
)
にたのみなのは、
火先
(
ひさき
)
が
僅
(
わづか
)
ばかり、
斜
(
なゝめ
)
にふれて、
下
(
しも
)
、
中
(
なか
)
、
上
(
かみ
)
の
番町
(
ばんちやう
)
を、
南
(
みなみ
)
はづれに、
東
(
ひがし
)
へ……
五番町
(
ごばんちやう
)
の
方
(
はう
)
へ
燃進
(
もえすゝ
)
む
事
(
こと
)
であつた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
大火災
(
だいかさい
)
のときは、
地震
(
ぢしん
)
とは
無關係
(
むかんけい
)
に、
旋風
(
せんぷう
)
が
起
(
おこ
)
り
勝
(
が
)
ちである。
火先
(
ひさき
)
が
凹
(
なかくぼ
)
の
正面
(
しようめん
)
を
以
(
もつ
)
て
前進
(
ぜんしん
)
するとき、
其
(
その
)
曲
(
まが
)
り
角
(
かど
)
には
塵旋風
(
ちりせんぷう
)
と
名
(
な
)
づくべきものが
起
(
おこ
)
る。
又
(
また
)
川筋
(
かはすぢ
)
に
接
(
せつ
)
した
廣場
(
ひろば
)
は
移動旋風
(
いどうせんぷう
)
によつて
襲
(
おそ
)
はれ
易
(
やす
)
い。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
先
常用漢字
小1
部首:⼉
6画
“火”で始まる語句
火
火鉢
火傷
火照
火箸
火影
火焔
火桶
火光
火酒