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がち
ふりがな文庫
“
勝
(
がち
)” の例文
その頃、崖邸のお
嬢
(
じょう
)
さんと呼ばれていた真佐子は、あまり目立たない少女だった。無口で
俯向
(
うつむ
)
き
勝
(
がち
)
で、
癖
(
くせ
)
にはよく
片唇
(
かたくちびる
)
を
噛
(
か
)
んでいた。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
やがて、ピューと
汽笛
(
きてき
)
が鳴って、車がつく。待ち合せた連中はぞろぞろ
吾
(
わ
)
れ
勝
(
がち
)
に乗り込む。赤シャツはいの一号に上等へ飛び込んだ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして女が両側の店を覗き覗き、きよろ/\してゐるやうだつたら、その女は屹度
移
(
うつ
)
り
気
(
き
)
だから、
迚
(
とて
)
も
不在
(
るす
)
勝
(
がち
)
な海員の女房には出来かねる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
われはこの
生客
(
せいかく
)
の前にて、我身の上の大事を語らるゝを喜ばねど、二人は親しき友なるべければと自ら思ひのどめて、遲れ
勝
(
がち
)
に
跟
(
したが
)
ひ行きぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
少焉
(
しばし
)
泣きたりし女の声は
漸
(
やうや
)
く鎮りて、又
湿
(
しめ
)
り
勝
(
がち
)
にも語り
初
(
そ
)
めしが、一たび
情
(
じよう
)
の為に激せし声音は、
自
(
おのづ
)
から始よりは高く響けり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
やはり前に述べました極めて明晰な頭脳と、
厭人
(
えんじん
)
的にハニカミ
勝
(
がち
)
な性格に押え付けられているらしく思われるのであります。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
寝ざめ
勝
(
がち
)
に二十三日の朝を迎えた。寒かったせいもあるが、何とも分らぬ異常な期待に目が冴えて眠れなかったのである。
朝香宮殿下に侍して南アルプスの旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
余
(
よ
)
の一
家
(
か
)
は
悉
(
こと/″\
)
く
涙含
(
なみだぐ
)
んだ。
此
(
この
)
優
(
やさ
)
しい
少女
(
せうぢよ
)
。
境遇
(
きやうぐう
)
が
變
(
かは
)
つて
居
(
ゐ
)
たのと、
天候
(
てんかう
)
が
曇
(
くも
)
り
勝
(
がち
)
なのとで、一
層
(
そう
)
我々
(
われ/\
)
は
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
の
優
(
やさ
)
しさが
感
(
かん
)
じられたのであらう。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
忘れ
勝
(
がち
)
……と言うよりも、
思出
(
おもいだ
)
さない事さえ稀で、
偶
(
たま
)
に夢に
視
(
み
)
て、ああ、また(あの夢か。)と、思うようになりました。
甲乙
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あまりに強く、あまりに多いために、ややもすれば軽蔑され
勝
(
がち
)
の運命にあることは、かの
鳳仙花
(
ほうせんか
)
などと同様であるが、私は彼を愛すること甚だ深い。
我家の園芸
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ただ独り、黄ばんだる林の下道を歩いて、青い空の見える淋しい
湿
(
しめ
)
り
勝
(
がち
)
な小道を行くと、涼しい秋の風が身に浸み、何となく痛みを胸に覚ゆるのである。
面影:ハーン先生の一周忌に
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
せざりし者と
泣々
(
なく/\
)
頼
(
たの
)
む
貰
(
もら
)
ひ乳の足ぬ
勝
(
がち
)
なる
養育
(
やういく
)
に
繋
(
つな
)
ぐ我が子の玉の
緒
(
を
)
の
細
(
ほそ
)
くも五
體
(
たい
)
痩
(
やせ
)
ながら
蟲氣
(
むしけ
)
も有ぬ
健
(
すこや
)
かさ
縁
(
えん
)
有ればこそ親子と成何知らぬ兒に此
憂苦
(
いうく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さうしてともすれば鈍り
勝
(
がち
)
な私の心の重い歩みをせきたてて、前方にむかつて私の背中を押しやるのである。
柘榴の花
(新字旧仮名)
/
三好達治
(著)
涙
(
なみだ
)
か
藥鍋
(
くすりなべ
)
の
下
(
した
)
炭火
(
ずみび
)
とろ/\と
消
(
き
)
え
勝
(
がち
)
の
生計
(
くらし
)
とて
良醫
(
りやうい
)
の
手
(
て
)
にもかゝられねば
見
(
み
)
す/\
重
(
おも
)
り
行
(
ゆ
)
く
心
(
こゝろ
)
ぐるしさよ
思
(
おも
)
へば
天
(
てん
)
も
地
(
ち
)
も
神
(
かみ
)
も
佛
(
ほとけ
)
も
我爲
(
わがため
)
には
皆
(
みな
)
仇
(
あだ
)
か
今
(
いま
)
この
場合
(
ばあひ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ただ惜むらくは予言者は自国に名誉を得ない、とかく彼らはいわゆる愛国者のために排斥せられ迫害され、その予言の的中するまでは無視され
勝
(
がち
)
なものである。
真の愛国心
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
まるで、その言葉を
裏書
(
うらがき
)
でもするように、生人形の首が、パッチリと目を見開いたのである。涼しい黒目
勝
(
がち
)
の目だ。その黒目が右に左にキョロキョロと動いた。
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
半死の人を乗せたボートの重みと、
労
(
つか
)
れ切った腕にとったオールは、とかく波にさらわれ
勝
(
がち
)
であった。
おさなき灯台守
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
暁の街をスピードを早めて追い掛けたが、こっちはボロ自動車であるから、ともすれば
遅
(
おく
)
れ
勝
(
がち
)
である。
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
紫のうちでは赤
勝
(
がち
)
の京紫よりも、青勝の江戸紫の方が「いき」と
看做
(
みな
)
される。青より緑の方へ接近した色は「いき」であるためには普通は飽和の度と関係してくる。
「いき」の構造
(新字新仮名)
/
九鬼周造
(著)
しかるに女にはよくあり
勝
(
がち
)
だよ、隠さないでも済む事をイヤに隠したがってわざわざ外の人に心配をかける。そうすると外の人はいよいよ疑うとこういう順序になる。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
晶子はレエニ夫人に日本の扇や
友禅
(
いうぜん
)
を捧げた。夫人も
亦
(
また
)
有名な詩人である。氏は夫人が近年病気
勝
(
がち
)
である事を話して、
他
(
た
)
日晶子を
招待
(
せうだい
)
して夫人に
引合
(
ひきあは
)
さうと云はれた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「若い方……余計なことだが年寄の老婆心と思ってな」老人は遠慮
勝
(
がち
)
に低い声で云った。
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
捨てられし後は国を慕うはますます切なり、朝は送るに
良人
(
りょうじん
)
なく、夕は向うるに恋人なく、今は孤独の身となりて、
斉
(
ととの
)
うべきの家もなく、閑暇
勝
(
がち
)
にて
余所事
(
よそごと
)
に心を使い得るにもせよ
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
「どうも内の狆が
牝
(
めす
)
だもんですから、いろんな犬が来て困ります」と云って置いて、「畜生々々」と顧み
勝
(
がち
)
に出て行く犬を叱っている。狆は帳場から、よそよそしい様子をして見ている。
二人の友
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
玄関の
板間
(
いたのま
)
に晨は
伏目
(
ふしめ
)
に首を振りながら
微笑
(
ほゝゑ
)
んで立つて居た。榮子は青味の多い白眼
勝
(
がち
)
の眼で母をじろと見て、口を
曲
(
ゆが
)
めた儘障子に身を隠した。格別大きくなつて居るやうではなかつた。
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
彼女は不在
勝
(
がち
)
な住職の眼を忍んで、其の寺に同居していた若い青年画家と
戯
(
たわむ
)
れた。それが住職に知れかかると、住職の不在中、寺の道具や金目な物を売払って、其の青年画家と駈け落ちした。
法華僧の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その朝は殊に其数が多かつた。
平生
(
へいぜい
)
の三倍も四倍も……遅刻
勝
(
がち
)
な
成績
(
でき
)
の悪い児の顔さへ其中に交つてゐた。健は直ぐ、其等の心々に溢れてゐる進級の
喜悦
(
よろこび
)
を想うた。そして、何がなく心が曇つた。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
最早
(
もはや
)
三月
(
みつき
)
近くなるにも心
付
(
つか
)
ねば、まして奈良へと日課十里の
行脚
(
あんぎゃ
)
どころか
家内
(
やうち
)
をあるく勇気さえなく、昼は
転寝
(
うたたね
)
勝
(
がち
)
に時々
怪
(
け
)
しからぬ
囈語
(
うわごと
)
しながら、人の顔見ては
戯談
(
じょうだん
)
一
(
ひ
)
トつ云わず、にやりともせず
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
しかし今まで己は
忽
(
ゆるかせ
)
にし
勝
(
がち
)
であったが、敬虔な目を
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
二人は足が
疾
(
はや
)
い。鬚男は後から苦しそうに
跟
(
つ
)
いて行くが、
兎角
(
とかく
)
遅れ
勝
(
がち
)
だ。峠を下ると下から馬に乗った男が登って来た。
奥秩父の山旅日記
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
その時分は二人共まだ考えの
纏
(
まと
)
まらない青二才でしたが、それでも私は思索に
耽
(
ふけ
)
り
勝
(
がち
)
な兄さんと、よく神の存在について云々したものであります。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
……チャンチキ、チャンチキ、ヒューラと
囃
(
はや
)
して、がったり、がくり、列も、もう乱れ
勝
(
がち
)
で、昼の編笠をてこ舞に早がわりの
芸妓
(
げいしゃ
)
だちも、
微酔
(
ほろよい
)
のいい機嫌。
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
又は抑圧され
勝
(
がち
)
なる妙齢の美人と人間の祖先たる下等動物中STEGOCEPHALIAを象徴したる三ツ眼の怪物との二種類によって代表されおり、且つ
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
たまたまこの事を述べてもとかく誤解を来し
勝
(
がち
)
であるために遠慮をしておった位な事であるが、吾輩の所信は
已
(
すで
)
に数多き著書の
中
(
うち
)
にあちらこちらに漏らしてある。
平民道
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
病中不眠
勝
(
がち
)
のわたしはこの頃その響きをいよいよ強く感じるようになった。夜も宵のあいだはまだ好い。
薬前薬後
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
やり手といわれる様な人にはあり
勝
(
がち
)
のことなんでしょうが、主任というのはそんな男だったのです。
盗難
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
家は狭いし道具は
寡
(
すくな
)
いし、何事も足らぬ
勝
(
がち
)
で私は何となく鼻が
閊
(
つか
)
えるような気が
致
(
い
)
たしました。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
見たる其時より
懇意
(
こんい
)
の者へ頼んで置たが何分にも急場の事故
貸
(
かし
)
て
呉人
(
くれて
)
も
一寸
(
ちよつと
)
なく殊に此程は何や斯や
不時
(
ふじ
)
の物入續き
勝
(
がち
)
にて夫に
豫
(
かね
)
ての心願にて人の
嫌
(
いや
)
がる
貧家
(
ひんか
)
の病人
療治
(
れうぢ
)
は
勿論
(
もちろん
)
施藥
(
せやく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その言葉によると、兄の淡窓は
身体
(
からだ
)
が弱く、食が細いので、始終遠慮
勝
(
がち
)
と少食の損を知つてゐる。それとは打つて変つて、自分は健康で、いつも無遠慮と過食とから後悔する事が少くない。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
平八郎は格之助の
遅
(
おく
)
れ
勝
(
がち
)
になるのを叱り励まして、二十二日の午後に
大和
(
やまと
)
の
境
(
さかひ
)
に入つた。それから日暮に
南畑
(
みなみはた
)
で格之助に色々な物を買はせて、身なりを整へて、駅のはづれにある寺に
這入
(
はひ
)
つた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
黒人たちが、われ
勝
(
がち
)
にと、大さわぎをして怪塔ロケットのわるいところを直すことにかかっていたとき、怪塔の入口のところを、ぶらりとはいってきたのは、別人ならぬ大利根博士でありました。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
日曜の鐘を聞いて白いレエスの帽を
被
(
かぶ
)
つた
田舎
(
ゐなか
)
娘が幾人も聖書を手にし
乍
(
なが
)
ら
坂路
(
さかみち
)
を伏目
勝
(
がち
)
に
御
(
お
)
寺へ急ぐ姿も野趣に富んで居た。帰りには十分間に一度通る単線の電車に乗つて市内へ
引返
(
ひつかへ
)
して来た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
兎角凝り固まったような形になり
勝
(
がち
)
だ。7400
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
重
(
かさ
)
ねて
十日
(
とうか
)
半月
(
はんつき
)
さては
廿日
(
はつか
)
憂
(
う
)
き
身
(
み
)
につらき
卯月
(
うづき
)
も
過
(
すぎ
)
たり
五月雨
(
さみだれ
)
ごろのしめり
勝
(
がち
)
に
軒
(
のき
)
の
忍艸
(
しのぶ
)
は
我
(
わ
)
が
類
(
たぐ
)
ひの
引
(
ひ
)
きては
葺
(
ふ
)
かねど
池
(
いけ
)
のあやめの
根
(
ね
)
ながき
思
(
おも
)
ひにかき
暮
(
く
)
らされて
袖
(
そで
)
にも
水
(
みづ
)
かさの
増
(
ま
)
さりやすらん
此處
(
こゝ
)
は
別莊
(
べつそう
)
の
人氣
(
ひとげ
)
も
少
(
す
)
くなく
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
八重
(
やへ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
遅れ
勝
(
がち
)
な私達は自然獣の足跡を慕う猟夫のように、水を噴いた草鞋の痕に
跟
(
つ
)
いて、脇目もふらず辿って行く、早月川の谷を下りた時のことが不図思い出された。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
界隈
(
かいわい
)
の
景色
(
けしき
)
がそんなに
沈鬱
(
ちんうつ
)
で、
濕々
(
じめ/\
)
として
居
(
ゐ
)
るに
從
(
したが
)
うて、
住
(
す
)
む
者
(
もの
)
もまた
高聲
(
たかごゑ
)
ではものをいはない。
歩行
(
あるく
)
にも
内端
(
うちわ
)
で、
俯向
(
うつむ
)
き
勝
(
がち
)
で、
豆腐屋
(
とうふや
)
も、
八百屋
(
やほや
)
も
默
(
だま
)
つて
通
(
とほ
)
る。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
二三人の医者に診て
貰
(
もら
)
つたのであるが、どこの医者にも
確
(
たしか
)
な診断を下すことは出来ないで、おそらく年ごろの娘にあり
勝
(
がち
)
の
気鬱病
(
きうつびよう
)
であらうかなどと云ふに過ぎなかつた。
影を踏まれた女:近代異妖編
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
兄は大抵不在
勝
(
がち
)
である。ことに忙がしい時になると、
家
(
うち
)
で食うのは
朝食
(
あさめし
)
位なもので、あとは、どうして暮しているのか、二人の子供には全く分らない。同程度に於て代助にも分らない。
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
大抵のうちに当てはまるように書いてあるじゃないの。東京の郊外で主人が留守
勝
(
がち
)
で、奥さんが後妻で、娘があって、犬が飼ってある
家
(
うち
)
だったら、そこいらにイクラでもある筈なんですからね。
継子
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
増田博士は
胡坐
(
あぐら
)
を
掻
(
か
)
いて、大きい
剛
(
こわ
)
い目の
目尻
(
めじり
)
に
皺
(
しわ
)
を寄せて、ちびりちびり飲んでいる。抜け上がった額の下に光っている白目
勝
(
がち
)
の目は
頗
(
すこぶ
)
る剛い。それに皺を寄せて笑っている処がひどく優しい。
里芋の芽と不動の目
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
勝
常用漢字
小3
部首:⼒
12画
“勝”を含む語句
勝負
勝手
殊勝
打勝
勝利
景勝
勝田
遠慮勝
自分勝手
御勝手
勝手口
勝敗
勝山
厭勝
大勝利
勝者
入勝橋
有勝
勝手元
勝手許
...