“板間”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いたのま54.5%
いたま45.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
脱衣場に入ると、私達はあとのドアをしめ切って、旅館の浴場にしては贅沢ぜいたくなほど広い、そこの板間いたのまを見廻しました。
湖畔亭事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
広い板間いたのま、立て働くように出来た流許ながしもと、それからいかにも新世帯らしい粗末な道具しかお雪の目に入らなかった。台所の横手には煤けた戸があった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そこを突き抜けた正面の座敷が応接間であった。応接間の入口は低い板間いたまで、突当りの高い所に蒲団ふとんが敷いてある。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と言って、小君は板間いたま上敷うわしきをひろげて寝た。女房たちは東南のすみの室に皆はいって寝たようである。小君のために妻戸をあけに出て来た童女もそこへはいって寝た。
源氏物語:03 空蝉 (新字新仮名) / 紫式部(著)