“上敷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うわしき50.0%
うはしき16.7%
うわじき16.7%
シイツ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と言って、小君は板間いたま上敷うわしきをひろげて寝た。女房たちは東南のすみの室に皆はいって寝たようである。小君のために妻戸をあけに出て来た童女もそこへはいって寝た。
源氏物語:03 空蝉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
幕がかどに張られ、黒と白の石畳みになつた上敷うはしきが店に敷かれ、その上へ毛氈もうせんが更に敷かれ、屏風が立てられますと、私等は麻のじんべゑ姿がきまり悪くなりまして、半巾はんはゞの袖を胸で合せて
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
後半分は畳敷と板の上に上敷うわじきをしいてどうにか部屋らしい体裁になっているが、そこが牧夫の民さんと白痴の昌さんとの住居だった。
石ころ路 (新字新仮名) / 田畑修一郎(著)
ふすまを明けると六畳の間には蒲団が引放ひきはなしになっていて、掛蒲団は床の間の方へと跳ねのけられ、白い上敷シイツ或処あるところにはいやに小襞こじわが沢山よっていた。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)