“引放”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひきはな83.3%
ひっぱな16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大勢が力をあわせて、無理に引放ひきはなそうとしたが、お葉の拳は決して開かなかった。彼女かれは黙って冬子の髪を掴んでいるのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ふすまを明けると六畳の間には蒲団が引放ひきはなしになっていて、掛蒲団は床の間の方へと跳ねのけられ、白い上敷シイツ或処あるところにはいやに小襞こじわが沢山よっていた。
夏すがた (新字新仮名) / 永井荷風(著)
かしら籐表とうおもてを打った、繻珍しゅちんの鼻緒で、桐のまさという、源次が私生児を引放ひっぱなして、片足打返して差出した。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)