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何方
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いづく
ふりがな文庫
“
何方
(
いづく
)” の例文
流轉
(
るてん
)
の
世
(
よ
)
に
生
(
うま
)
れ
合
(
あ
)
はせては、
姫
(
ひめ
)
と
呼
(
よ
)
ばれしことも
無
(
な
)
けれど、
面影
(
おもかげ
)
みゆる
長襦袢
(
ながじゆばん
)
の
縫
(
ぬひ
)
もよう、
母
(
はゝ
)
が
形見
(
かたみ
)
か
地赤
(
ぢあか
)
の
色
(
いろ
)
の、
褪色
(
あせ
)
て
殘
(
のこ
)
るも
哀
(
あはれ
)
いたまし、
住
(
す
)
む
所
(
ところ
)
は
何方
(
いづく
)
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
七兵衛も此法師とおなじとしごろにて、しかも念仏の
信者
(
しんじや
)
なれば打うなづき、
御坊
(
ごばう
)
のたのみとあればいかで
固辞
(
いなみ
)
申さん、火ともすころに
来
(
く
)
べし、
何方
(
いづく
)
にもあれ
隠
(
かく
)
れゐて見とゞけ申さん。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
明日は
何方
(
いづく
)
の何処ぢややら
枯草
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
人聞かば
魂
(
たま
)
や
消
(
け
)
ぬべき
凄
(
すご
)
く無慘の詞を殘して我れは流石に終焉みだれず、合唱すべき佛もなしとや嘲けるが如き笑みを唇に止めて、行衞は
何方
(
いづく
)
ぞ地獄天堂、三寸息たえて萬事休みぬ
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
いかにするかと引れゆきしにはじめ
濘落
(
すべりおち
)
たるほとりにいたり、熊
前
(
さき
)
にすゝみて
自在
(
じざい
)
に雪を
掻掘
(
かきほり
)
一道
(
ひとすぢ
)
の
途
(
みち
)
をひらく、
何方
(
いづく
)
までもとしたがひゆけば又
途
(
みち
)
をひらき/\て人の
足跡
(
あしあと
)
ある所にいたり
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
跡
(
あと
)
になして
乘
(
の
)
り
出
(
いだ
)
す
車
(
くるま
)
の
掛聲
(
かけごゑ
)
に
走
(
はし
)
り
退
(
の
)
く
一人
(
ひとり
)
の
男
(
をとこ
)
あれは
何方
(
いづく
)
の
藥取
(
くすりとり
)
憐
(
あは
)
れの
姿
(
すがた
)
やと
見返
(
みかへ
)
れば
彼方
(
かなた
)
よりも
見返
(
みかへ
)
る
顏
(
かほ
)
オヽ
芳
(
よし
)
さま
詞
(
ことば
)
の
未
(
いま
)
だ
轉
(
まろ
)
び
出
(
い
)
でぬ
間
(
ま
)
に
車
(
くるま
)
は
轣轆
(
れきろく
)
として
轍
(
わだち
)
のあと
遠
(
とほ
)
く
地
(
ち
)
に
印
(
しる
)
されぬ。
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
貴重
(
きちよう
)
の
尊用
(
そんよう
)
はさら也、
極品
(
ごくひん
)
の
誂物
(
あつらへもの
)
は其
品
(
しな
)
に
能
(
よく
)
熟
(
じゆく
)
したる上手をえらび、
何方
(
いづく
)
の
誰々
(
たれ/\
)
と
指
(
ゆび
)
にをらるゝゆゑ、そのかずに入らばやとて
各々
(
おの/\
)
伎
(
わざ
)
を
励
(
はげ
)
む事也。かゝる
辛苦
(
しんく
)
は
僅
(
わづか
)
の
価
(
あたひ
)
の
為
(
ため
)
に
他人
(
たにん
)
にする
辛苦
(
しんく
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
轉
(
まろ
)
ぶ
白玉
(
しらたま
)
の
露
(
つゆ
)
うるはしゝ、
思
(
おも
)
へば
誰
(
た
)
れも
消
(
き
)
ゆる
世
(
よ
)
なるを、
我
(
わ
)
が
身
(
み
)
一ツなき
物
(
もの
)
にせば、
何方
(
いづく
)
に
何
(
なん
)
の
障
(
さわ
)
りか
有
(
あ
)
るべき、
我
(
わ
)
れ
憂
(
う
)
き
世
(
よ
)
の
厭
(
いと
)
はしきは
今
(
いま
)
はじめたることならず、
捨
(
す
)
てんは
兼
(
かね
)
てよりの
願
(
ねが
)
ひなり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
儘
(
まゝ
)
の
座敷牢
(
ざしきらう
)
縁
(
えん
)
の
障子
(
しやうじ
)
の
開閉
(
あけたて
)
にも
乳母
(
うば
)
が
見張
(
みは
)
りの
目
(
め
)
は
離
(
はな
)
れず
況
(
ま
)
してや
勘藏
(
かんざう
)
が
注意
(
ちゆうい
)
周到
(
しうたう
)
翼
(
つばさ
)
あらば
知
(
し
)
らぬこと
飛
(
と
)
ぶ
鳥
(
とり
)
ならぬ
身
(
み
)
に
何方
(
いづく
)
ぬけ
出
(
い
)
でん
隙
(
すき
)
もなしあはれ
刄物
(
はもの
)
一
(
ひと
)
つ
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れたや
處
(
ところ
)
は
異
(
かは
)
れど
同
(
おな
)
じ
道
(
みち
)
に
後
(
おく
)
れはせじの
娘
(
むすめ
)
の
目色
(
めいろ
)
見
(
み
)
てとる
運平
(
うんぺい
)
が
氣遣
(
きづか
)
はしさ
錦野
(
にしきの
)
との
縁談
(
えんだん
)
も
今
(
いま
)
が
今
(
いま
)
と
運
(
はこ
)
びし
中
(
なか
)
に
此
(
この
)
こと
知
(
し
)
られなば
皆
(
みな
)
畫餠
(
ぐわべい
)
なるべし
包
(
つゝ
)
まるゝだけは
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“何方”で始まる語句
何方様
何方付
何方側
何方樣
何方迄