“轣轆”の読み方と例文
読み方割合
れきろく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
音といふものは、それが遠くなりはるかになると共に、カスタネツトの音も車の轣轆れきろくも、人の話聲も、なにもかもが音色を同じくしてゆく。
闇への書 (旧字旧仮名) / 梶井基次郎(著)
此時たちま轣轆れきろくたる車声、万籟ばんらい死せる深夜の寂寞せきばくを驚かして、山木の門前にとどまれり、剛一は足をとどめてキツとなれり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
しかし十九世紀のシヨウペンハウエルは馭者ぎよしやむちの音を気にしてゐる。更に又大昔のホメエロスなどは轣轆れきろくたる戦車の音か何かを気にしてゐたのに違ひない。
解嘲 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)