“蘭麝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らんじゃ75.0%
らんじや25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まして此の少年は、幼時から両親の側を離れて武骨な侍の間に育ち、蘭麝らんじゃかおりなまめかしい奥御殿の生活と云うものを殆ど知らない。
「造り花なら蘭麝らんじゃでもき込めばなるまい」これは女の申し分だ。三人が三様さんようの解釈をしたが、三様共すこぶる解しにくい。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
たきもしめざる蘭麝らんじやおのづからかをりて、くや蛺蝶けふてふ相飛あひとべり。蒲柳ほりう纖弱せんじやく羅綺らきにだもがたし。麗娟りけんつね何處いづくにも瓔珞やうらくくるをこのまず。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
蘭麝らんじやの薫を漂はせた綺羅きらの袂をもてあそびながら、嫋々たよたよとしたさまで、さも恨めしげに歎いたは
きりしとほろ上人伝 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)