“らんじゃ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蘭麝93.8%
蘭奢6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
…………今日は誰も来ないと思ったら、イヤ素的すてきな奴が来た。蘭麝らんじゃかおりただならぬという代物しろもの、オヤ小つまか。小つまが来ようとは思わなかった。
(新字新仮名) / 正岡子規(著)
水草も魚の影も卒然そつぜんと渠の視界から消え去り、急に、もいわれぬ蘭麝らんじゃにおいが漂うてきた。と思うと、見慣れぬ二人の人物がこちらへ進んで来るのを渠は見た。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
半七は会釈して又ひと膝すすみ出ると、行者の衣にはなにかの香がめてあるらしく、蘭奢らんじゃとでもいいそうな一種の匂いが彼の鼻にしみた。
半七捕物帳:26 女行者 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)