“何国”のいろいろな読み方と例文
旧字:何國
読み方割合
どこ62.1%
いずこ17.2%
いずく10.3%
いづく3.4%
なにくに3.4%
なんごく3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、首をひねりながら熟視よくみると、今度はどうも粟田口物とは見えない、そうかといって何国どこの誰ともべつに当てがつかないのだ。
寛永相合傘 (新字新仮名) / 林不忘(著)
これ古服は黒し、おれは旅まわりの烏天狗で、まだいずれへも知己ちかづきにはならないけれど、いや、何国いずこはてにも、魔の悪戯いたずらはあると見える。
大切の預り息子、昨日より出でて帰らざれば、手分けしてたずぬるといえども、地理をも知らぬ他国のこと、いずれを何国いずくとわかつべし。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
先づちかき家に行きてあるじを見るに、一二七昔見し人にあらず。かへりて何国いづくの人ぞととがむ。勝四郎一二八ゐやまひていふ。
さて富岡先生は十一月の末ついにこの世を辞して何国なにくには名物男一人を失なった。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
元禄げんろく子尹しゐんは肩書通り三河の国の人である。明治の化羊くわやう何国なんごくの人であらうか。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)