“どなた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
誰方58.8%
何方16.7%
何誰8.6%
何人6.8%
誰人3.2%
誰君0.9%
誰様0.9%
誰樣0.9%
何某殿0.5%
何様0.5%
(他:5)2.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どうかして治らないものでしょうか。誰方どなたか、この中に、お医者様のえらい方はいらっしゃらなくって、ええ、皆さん。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「このあたりのところですから、さあ誰方どなたも変りあってスクリーンを覗いて下さい」理学士が器械から離れながら云った。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「これはおめづらしい。何方どなたかと思ひましたら、蒲田君に風早君。久くお目に掛りませんでしたが、いつもお変無く」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
婆「はい何方どなたでございます、巡礼どんかえ、修行者が銭を貰いに来たら銭を上げるがい、知ってる人が尋ねて来たかえ」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ロミオ (傍の給仕に對ひて)あの武家ぶけりあうてござるあのひめ何誰どなたぢゃ?
『アラ然うですか。お名前は新聞で承はつてましたけれど、何誰どなたかと思つて、遂……』と優容しとやかに頭を下げた。下げた頭の挙らぬうちに、
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
オヤ、何人どなた何處どこへと、わたくしはんとするよりさきかれくちひらいた。
「オヤマア貴君にも似合わない……アノ何時いつか、気が弱くッちゃア主義の実行は到底覚束ないとおっしゃッたのは何人どなただッけ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
『いえ、誰人どなたいのちたすかりたいのはおなことでせう。』とつて、ひとみてん
「私にはどうしても今度の役目ばかりは、仕遂げることは出来ません。どうぞ他の誰人どなたかに、お命じなすって下さいますよう」
お前の抱かれて居るは誰君どなた、知れるかへと母親の問へば、言下に兄樣で御座りませうと言ふ、左樣わかれば最う子細はなし、今話して下された事覺えてかと言へば、知つて居まする、花は盛りにと又あらぬ事を言ひ出せば、一同かほを見合せて情なき思ひなり。
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お前の抱かれてゐるは誰君どなた、知れるかへと母親の問へば、言下ごんか兄様にいさんで御座りませうと言ふ、さうわかればもう子細はなし、今話して下された事覚えてかと言へば、知つてゐまする、花は盛りにと又あらぬ事を言ひいだせば、一同かほを見合せて情なき思ひなり。
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「ねえ、お定、お前は吾家うちへ来る御客様のうちで、誰様どなたが一番いいとお思いだえ」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
正太は夕飯なぜ喰べぬ、遊びにほうけて先刻さつきにから呼ぶをも知らぬか、誰様どなたも又のちほど遊ばせて下され、これは御世話と筆やの妻にも挨拶あいさつして、祖母ばばが自からの迎ひに正太いやが言はれず
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
誰樣どなたまたのちほどあそばせてくだされ、これは御世話おせわふでやのつまにも挨拶あいさつして
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
遊びにほうけて先刻にから呼ぶをも知らぬか、誰樣どなたも又のちほど遊ばせて下され、これは御世話と筆やの妻にも挨拶して、祖母ばゝが自からの迎ひに正太いやが言はれず、其まゝ連れて歸らるゝあとは俄かに淋しく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「どうも、お嬢様、貴嬢あなたのお胸には何某殿どなた御在おありなさるに相違御座りません、——御嬢様、婆やの目ががひましたか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
何様どなたも御馳走様になりまして。お珍らしいものばかり。イヤ頂戴致します」
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
何殿どなたです」と、大和おほわ雪明ゆきあかりにすかして問ふを、門前の客はそでの雪払ひもへず、ヒラリとばかり飛び込めり、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「ハ、表面おもて立つた媒酌人と申すも、いまだ取りさだめたと申す儀にも御座りませぬ、いづれ其節何殿どなたかに御依頼致しまする心得で——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「御研究中で、御誰どなたにもお目に掛りませんが」
音波の殺人 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
おまへのかれてるは誰何どなたれるかえと母親はゝおやへば、言下げんか兄樣にいさん御座ござりましやうと
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
『自分の主君の親戚か、別懇べっこんな諸侯に途中で行き会えば、こうするのが諸士の礼儀だし、先も、駕籠の引戸ひきどを開けて、あいさつするのが作法。おれの姿を見ると、吉良殿も、その通り、駕籠戸を開けて、誰殿どなたの御藩士——と訊ねた』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)