“なにひと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
何一75.0%
何人25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひとつのまる御神鏡ごしんきょうがキチンとえられてるばかり、ほかには何一なにひと装飾そうしょくらしいものは見当みあたりませんでした。
狡猾かうくわつ恥知はぢしらずで、齒切はぎれがわるくて何一なにひとのない人間にんげんばかりのんで土地とちだ。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
即ち初めわたくしがその何人なにひとたるを知るに苦んだ頼竹里らいちくりである。竹里は蘭軒の江戸を発するとき、遠くこれを板橋に送つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
若し此に積極的言明があつて、直接に里恵に由つて発表せられてゐるとしたなら、その傾聴するに足ることは何人なにひとと雖も首肯すべきであらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それとも何人なにひとかの手に帰して、何処どこかに埋没しているであろうか。これを捜討そうとうせんと欲するに、由るべき道がない。保さんは今に迨るまで歎惜してまぬのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「乙酉中秋。霖後月殊佳。数日前湯正平至自江戸。説蠣崎公子在病蓐。因賦寄問。且告近況。兼呈花亭月堂二君。」湯正平たうせいへい何人なにひとなるを知らぬが、新に神辺かんなべに来て
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)