何人どなた)” の例文
「オヤマア貴君にも似合わない……アノ何時いつか、気が弱くッちゃア主義の実行は到底覚束ないとおっしゃッたのは何人どなただッけ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「もう一つお訊きしたいのは、昨晩、最後にこの室を、つまり兄さんの室をですね、お出になったのは何人どなたでしょう!」
西班牙の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「それは変ですね、宅には、もう、ずっと前から何人どなたもおでになりません、お隣じゃございませんか」
妖影 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「この子供の人相はまったく何人どなたも御存じないんですね」と、半七は念を押した。
半七捕物帳:10 広重と河獺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
けたゝましうおたゝきゃるは何人どなたぢゃ? どこからえたぞ? なん御用ごようぢゃ?
オヤ、何人どなた何處どこへと、わたくしはんとするよりさきかれくちひらいた。
「オヤ何人どなたかと思ッたらお珍らしいこと、此間こないだはさっぱりお見限りですネ。マアお這入はいんなさいナ、それとも老婆ばばアばかりじゃアおいやかネ、オホホホホホ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「貴郎は一体何人どなたですの? そして何んの為にこんな深夜にこんな所へいらっしゃいましたの?」
人間製造 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
旅籠はたごに往こうにも金はなし、おやしきにあがって御飯をお願いいたしますつもりで、あがりましたところが、何人どなた様もお留守のようでございましたから、悪いことは知りながら
女賊記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
何人どなたからお借りしていらしったの? こんな妙な気味の悪いものを」
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「銭塘とおっしゃるのは、何人どなたのことでございます」
柳毅伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「婚約は何人どなたが破りました?」ラシイヌは、重々しく斯う訊いた。
闘牛 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何人どなたです、放してください、僕は急いでるのです」
蟇の血 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
何人どなたもいらっしゃらないのですか」
殺神記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
何人どなたか……来て! 助けてエーッ)
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何人どなたでござる?」と忍音に問う。
赤格子九郎右衛門の娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「ええ何人どなたでございますな?」
郷介法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何人どなたかお助け下さいまし!」
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「貴女様は一体何人どなた様で?」
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何人どなたでござる?」
高島異誌 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)