女賊記じょぞくき
館林の城下では女賊の噂で持ち切っていた。それはどこからともなしに城下へ来た妖婦であった。色深い美しい顔をした女で、捕えようとすると傍にある壁のはめ板へぴったり引附いてそのまま姿を消すのであった。土地の人は何人云うとなしにそれを板女と云ってい …
作品に特徴的な語句
白痴しれもの さき 何人どなた べり つれ 何人たれ じぶん 所為しわざ ある 空腹ひもじ 鰥暮やもめぐらし げなん 如何いかが 山上やまかみ つか 知己しりあい 自然おのず ごし なり たれ 女賊じょぞく 引附ひっつ 所天ていしゅ 数多たくさん うるさ 疲労つか すか 雪崩なだ あらわ 黄金きん まじ 亥時よつ 仰向あおむ ひる 周囲まわり 壁厨おしいれ わか 女子おなご 妻女さいじょ きれい じょちゅう かみ へや 庖厨かって 庭前にわさき もてあそ 懸金かけがね 戸外そと 手執てど かす ふる 旅籠はたご 昨夜ゆうべ 昨日きのう 板女いたおんな きり 渡船わたし くぐ 狂人きちがい 眼前めのまえ みは 知己ちき かぞ しゃ 背後うしろ 胡坐あぐら 若侍わかざむらい にっ 蒼白あおじろ 藤枝ふじえだ あし 血刀ちがたな ねら ことば いまし あたり やしき かね 長刀なぎなた すみ 隻手かたて おもて かしら 頭髪かみ 飯櫃めしびつ 館林たてばやし