“壁厨”の読み方と例文
読み方割合
おしいれ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところで、その爺さんと婆さんが死んでから間もない時のこと、そこの息子の細君が何かの用事で壁厨おしいれを開けたが、開けるなり
平山婆 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「某家では、板女が衣類を持って逃げようとするところを知って、妻女さいじょ長刀なぎなたを持って切りかけると、壁厨おしいれの戸板へ引附いて消えてしまった」
女賊記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「そんなら、腹が空いて来たら喫うが好え」と云って、それから壁厨おしいれを開けて、一枚の薄い蒲団と木の枕を出して来て、旅人の傍に置きました。
死人の手 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)