“誰某”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たれそれ36.0%
だれそれ28.0%
だれそれがし12.0%
なにがし8.0%
たれがし4.0%
たれやら4.0%
どなた4.0%
タレソレ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なぜならば誰某たれそれてもらったけれども、ただ未来の安心を説き聞かされて薬を下さらなかったところが、その人は果たして死んでしまった。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
誰某だれそれさんがこられるから気をつけておいでと召し使いに言うと、ちょうどその人がやってくる、そういうことも時々あるものである。
誰某だれそれがしが何を欲しいと云うから、ちょっと拝見とか、何々氏がこう云う物を希望だから、見せましょうとかごうして、品物を持って行ったぎり、返して来ない。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
我が同級のもつとも仲かりし某姉ぼうしも、まだ独身であるものを、誰某なにがしもまた今は学校に奉職せられしと聞くに、わらはのみはなど心弱くも嫁入りして、かかる憂き目を受くる事かと
こわれ指環 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
此の日やそら晴れて、六四千里ちさとに雲のたちゐもなく、六五草枕旅ゆく人のむれ々かたりゆくは、けふは誰某たれがしがよき京入みやこいりなる。此のたび商物あきものによき六六徳とるべき六七さがになん、とて過ぐ。
復活祭前イースターまへ新調胴衣したておろしたとうて、ある裁縫師したてやつかひ、あたらしいくつふるひもけをったとうて、誰某たれやらとも爭論いがうた。それでゐておれ鬪爭けんくわをすまいぞと異見いけんめいたことを被言おしゃるのか?
誰某タレソレ論などゝいふ役者評論を書いて、自身もうぬぼれ、ひとも煽てるといふあり様だから、臍の緒きつて始めての見物なるお前の芝居評なども、五十歩百歩の値うち位はあるだらう
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)