“ぬき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヌキ
語句割合
46.6%
20.5%
9.1%
8.0%
5.7%
3.4%
貫木2.3%
休席1.1%
抜刀1.1%
1.1%
無断休演1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「……なれども、おみだしに預りました御註文……別して東京へお持ちになります事で、なりたけ、丹、丹精をぬきんでまして。」
夫人利生記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼等は果して赤裸々まっぱだかの個人として見て、それ程の人物であったか、其の言う所行う所、吾人凡俗を遥かにぬきんでていたのであるか。
論語とバイブル (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
この若者はの数年後隣村の火事に消防に行つて身をぬきんじて働いたとき倉の鉢巻が落ちてつひに死んだ。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
其処そこしきものには熊の皮を拡げて、目のところを二つゑぐり取つたまゝの、して木の根のくりぬき大火鉢おおひばちが置いてあつた。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
つら/\此住居すまゐを見るに、いしずえもすえず掘立ほりたてたるはしらぬきをば藤蔓ふぢづるにてくゝりつけ、すげをあみかけてかべとし小きまどあり、戸口は大木のかはの一まいなるをひらめてよこ木をわたし
歡樂くわんらくぬきに、苦悶のたての絲
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
あけがたうちに帰ってから、私は二月ばかり煩った。あとで、一本松、石磴の寺、その辺まではそっと参りました。木戸をも閉めよ、貫木ぬきをもとざせ、掛矢で飛込んでも逢いたい。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この三人が続けて休席ぬきました。
初看板 (新字新仮名) / 正岡容(著)
抜刀ぬきの脇差が転がって居りますが、それは後になって、此佐渡屋の先代の脇差で、使い手も無いまま、納戸の用箪笥の中に入れてあったものと解っただけの事でした。
ぬいて胸先に押當おしあつれどもお梅はをつとの事のみ心にかゝ勿々なか/\おそるゝ容子ようすもなくころさば殺し給へ決して隨ふまじとのゝしゆゑ粂之進は刀をぬきは拔たれどももとより殺す心なければをさかたこまり居るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
六人の無断休演ぬきがあって、七回も高座へ穴があいてしまった。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)