“緯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
24.0%
よこいと20.0%
よこ20.0%
ぬき12.0%
ヌキ12.0%
ウイ4.0%
いと4.0%
4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
和漢古典のあらゆる文辞は『鶉衣』を織成おりなとなり元禄げんろく以後の俗体はそのけいをなしこれをいろどるに也有一家の文藻ぶんそうと独自の奇才とを以てす。
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それをたていととするならば、春夏秋冬の絶えざる変化をよこいととして、ここに錦繍きんしゅうの楽土が織り出されているのであります。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
不用の布をいてよこに織り込むものでありますが、これも色と模様とさえよかったら、見違えるほどの効果を示すでありましょう。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
これら凡百ぼんびやくの話題をぬきにして、話好はなしずきの伯母さんは自身四十九年間の一切の記憶の絲をたてに入れる。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ただ、まる/\の夢語りの国土は、勿論の事であるが、現実の国であつても、空想のヌキ糸の織り交ぜてある場合には、異国・異郷の名で、喚んでさし支へがないのである。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
館駅コアンイチエ街に出た。ウイへ曲る角にきた。山崎の右の手は、前後左右に眼をやったかと思うと、大褂児タアコアルのポケットに行った。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
とこっちも莫連ばくれんのお吉、うそぶくように鼻でいい、蜘蛛くもいとに煤が紐のようにたかり、無数に垂れている天井へ、濃化粧の白い顔を向けた。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
先生作る所の小説戯曲随筆等、長短錯落さくらくとして五百余編。けいには江戸三百年の風流を呑却どんきやくして、万変自ら寸心に溢れ、には海東六十州の人情を曲尽して、一息忽ち千載に通ず。
「鏡花全集」目録開口 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)