稜角かど)” の例文
自然おのずとどこかに稜角かどあるは問わずと知れし胸のうち、もしや源太が清吉に内々含めてさせしかと疑い居るに極まったり。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
寒さは強く、路上の雪は稜角かどある氷片となりて、晴れたる日に映じ、きら/\と輝けり。車はクロステル街に曲りて、家の入口に駐まりぬ。この時窻を開く音せしが、車よりは見えず。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
自然おのづと何処かに稜角かどあるは問はずと知れし胸の中、若しや源太が清吉に内〻含めて為せし歟と疑ひ居るに極つたり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)