圭角かど)” の例文
けれども、そのたんびに、あの憐憫あわれなアヤ子の事を思い出しては、霊魂たましい滅亡ほろぼす深いため息をしいしい、岩の圭角かどを降りて来るのでした。
瓶詰地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その足音を聞きつけてか、奥の間で「文さんはやないと遅くなるヨ」トいうお政の声に圭角かどはないが、文三の胸にはぎっくりこたえて返答にも迷惑まごつく。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)