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門口
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もんぐち
ふりがな文庫
“
門口
(
もんぐち
)” の例文
何の樹とも知らないが、これが呼びものの、
門口
(
もんぐち
)
に森を控えて、庭の
茂
(
しげり
)
は暗いまで、星に濃く、
燈
(
あかり
)
に青く、
白露
(
しらつゆ
)
に
艶
(
つやや
)
かである。
露萩
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
許宣は白娘子に別れ、小婢に
門口
(
もんぐち
)
まで見送られて帰って来たが、心はやはり白娘子の傍にいるようで、
己
(
じぶん
)
で己を意識することができなかった。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
あるいは屋敷の
門口
(
もんぐち
)
に立ててある
瓦斯灯
(
ガスとう
)
ではないかと思って見ていると、その火がゆらりゆらりと
盆灯籠
(
ぼんどうろう
)
の秋風に揺られる具合に動いた。——瓦斯灯ではない。
琴のそら音
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
岡の頂上にうつ木を
栽
(
う
)
えめぐらしその口は東方に向かいて
門口
(
もんぐち
)
めきたるところあり。その中ほどに大なる青石あり。かつて一たびその下を掘りたる者ありしが、何ものをも発見せず。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
そう思うほどこの閑地は広々としているのである。私たちはやむをえず閑地の一角に
恩賜
(
おんし
)
財団
済生会
(
さいせいかい
)
とやらいう札を下げた
門口
(
もんぐち
)
を見付けて、用事あり気に
其処
(
そこ
)
から
構内
(
かまえうち
)
へ這入って見た。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
既に『
大窪
(
おおくぼ
)
だより』その他の拙著において私は寺の
門口
(
もんぐち
)
からその内外を見る景色の最も面白きは浅草の二王門及び
随身門
(
ずいじんもん
)
である事を語った。
然
(
さ
)
れば今更ここにその興味を繰返して述べる必要はない。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
私は
唯
(
ただ
)
古びた貧しい
小家
(
こいえ
)
つづきの
横町
(
よこちょう
)
なぞを通り
過
(
すぎ
)
る時、ふと路のほとりに半ば崩れかかった寺の門を見付けてああこんな処にこんなお寺があったのかと思いながら、そっとその
門口
(
もんぐち
)
から
境内
(
けいだい
)
を
窺
(
うかが
)
い
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“門口”の意味
《名詞》
門口(かどぐち)
門から家の入り口まで。
物事の始まり。
(出典:Wiktionary)
門
常用漢字
小2
部首:⾨
8画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“門”で始まる語句
門
門出
門並
門司
門前
門附
門扉
門違
門跡
門松