“ちじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
30.0%
痴児30.0%
知事20.0%
稚児10.0%
10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「実は、おろかな私どものことでございますので、ついなんにも存じませんで、うっかりこしらえましたものでございます」と言って、ちじみあがってお申しわけをしました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
常磐——という一言ひとことを聞くだけでも、彼の血、皮膚、髪は恋しさにおののきうずいた。その胸の中のものを公朝に指されたとたんに、彼は何の見得みえもない一個の痴児ちじとなって
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ハア、お一人は静岡しづをか知事ちじをなすツた関口せきぐちさん、お一人は御料局長ごれうきよくちやう肥田ひださんで、お情交なかいもんだから、何時いつでも御一緒ごいつしよで。岩「大層たいそうせわしさうで。 ...
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
婚姻こんいんと死とはわずかに邦語を談ずるを得るの稚児ちじより、墳墓に近づくまで、人間の常に口にする所なりとは、エマルソンの至言なり。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ちじみ上った様子をして、彼女は吉乃の肩に手をかけていた。
操守 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)