“痴児”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちじ75.0%
たわけ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
狷介けんかい不覊ふきなところがある。酒を飲めば、大気豪放、世の英雄をも痴児ちじのごとくに云い、一代の風雲児をも、野心家の曲者しれもののごとくそしる。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
常磐——という一言ひとことを聞くだけでも、彼の血、皮膚、髪は恋しさにおののきうずいた。その胸の中のものを公朝に指されたとたんに、彼は何の見得みえもない一個の痴児ちじとなって
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女の身体というものは、へえ油断がならねえ。あれで血の道でも起ってからに、万一もしもの事が有って見ろ。これが巡査おまわりさんの耳へへいったものならお前はまあどうする気だぞい——痴児たわけめ。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)