“ちぢ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
65.7%
千々23.4%
絿2.2%
2.2%
1.5%
仟口0.7%
0.7%
千千0.7%
0.7%
0.7%
縮却0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いや、飛び越えようとしたばかりではない。彼は足をちぢめながら、明礬色みょうばんいろの水の上へ踊り上ったと思う内に、難なくそこを飛び越えた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
胸を打って、襟をつかんで、咽喉のどをせめて、思いを一処ひとところに凝らそうとすれば、なおぞ、千々ちぢに乱れる、砕ける。いっそ諸共に水底へ。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
絿ちぢれた髪をして、レエスの著いた襟を掛けて
黙示録に「天は巻物をくが如く去り行く」と歌うたも無理はない。青空は今南の一軸に巻きちぢめられ、煤煙ばいえんの色をした雲の大軍は、其青空をすらあまさじものをと南を指してヒタ押しに押寄おしよせて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ちぢれた褐色とびいろの皮の上にほとばしる肉汁の香りが室内に漂うて人々の口に水をかしている。
糸くず (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
また鳥取ととりの河上の宮にましまして、横刀たち仟口ちぢを作らしめたまひき。こをいそかみの神宮に納めまつる。すなはちその宮にましまして、河上部を定めたまひき
烏やかささぎが下りて来ると、彼等は身をちぢめて後脚あとあしで地上に強く弾みを掛け、ポンと一つ跳ね上る有様は、さながら一団の雪が舞い上ったようで、烏や鵲はびっくりして逃げ出す。
兎と猫 (新字新仮名) / 魯迅(著)
すべてが千千ちぢりまじり
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
そこから見あげる位置にある恵庭えにわの嶺にはまだ雪のひだが畳まれていた。六月だというのに、はるばる吹きおろして来る風は野の草や木をちりちりとちぢませていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
あの気違さんぢやどんなに寿いのちちぢめたか知れはしません。もうこれきり来なくなるやうに天尊様へお願ひ申しませう。はい、戴きませう。御酒ごしゆもおいしいものですね。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
縮却項暗嗟吁 くび縮却ちぢめ ひそかに嗟吁さう
僧堂教育論 (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
そして今度は月がちぢまる
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)