“恵庭”の読み方と例文
読み方割合
えにわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
思いなしか、そのずっと先の方に恵庭えにわの奇峰が夜目にもかすかに見やられるようだ。柿江にはその景色は親しましいものだった。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そこから見あげる位置にある恵庭えにわの嶺にはまだ雪のひだが畳まれていた。六月だというのに、はるばる吹きおろして来る風は野の草や木をちりちりとちぢませていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
しばらくは恵庭えにわの山をま正面に見て歩いた。昨年歩いたこの路を、今は逆にとって急いでいるのであった。春を追いかけて陸前の地を旅立った彼らは、三月の下旬にはこの道を歩いていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)