“縮図”のいろいろな読み方と例文
旧字:縮圖
読み方割合
しゆくづ50.0%
しゅくず50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余が友の画人千春ちはる子が真物しんぶつかたはらにおきて縮図しゆくづなし、蛾眉山下※がびさんかのはしといふ五字は相場氏みづから心をふかめてうつされしとぞ。
曰く、『是は縮図しゆくづであらう、原本必ず大なり焉。』一座大笑す。(是より文人、竹洞を名づけて縮図先生と号す。)
八宝飯 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
権門の往来は、そのまま人心の縮図しゅくずだった。勢力の争覇そうはをめぐる人間分布図といってもよい。——秀吉は来る客来る客を迎えつつそれを眺めた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
長い行田街道には冬の月が照った。二台の車の影と親子四人の影とが淋しく黒く地上にいんした。これが一家の零落した縮図しゅくずかと思うと、清三はたまらなく悲しかった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)