“かわり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
35.0%
27.5%
変化7.5%
異変7.5%
5.0%
差異5.0%
交代2.5%
変更2.5%
2.5%
2.5%
異状2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もう人に騙されることだけは、御免をこうむりたいわ。わたくし嘘を衝いたり、人を騙したりなんかしないかわりには、人に騙されもしない積なの
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
一首は、楽浪ささなみの志賀の辛崎は元の如く何のかわりはないが、大宮所も荒れ果てたし、むかし船遊をした大宮人も居なくなった。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
強盗が入って妻が汚された時に、夫は、その妻に対してその後愛情に変化かわりがあるだろうか。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
……次は耳だ、異変かわりが無ければよいが。……右耳一尺七寸五分、左の片耳一尺八寸……やれ有難い、間違いはない。……眉の長さ一尺六寸。うむ是にも間違いが無い。
天主閣の音 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かわりの男がすぐにその場へ割り込んで参りました。
人間に差異かわりはない。運だよ。あんな詰まらないことで、百何十里のところを呼び戻した重役共も重役共だが、一刻を争う時に、おいそれと言って帰って行った俺も俺さ。
小問題大問題 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
時々出入り交代かわりはあっても、ほとんど同じ顔の芸妓げいしゃ舞子が、寝る、起きる、飲む、唄う。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
我はわが征戦いくさの諸日の間望みおりてわが変更かわりの来るを待たん、汝我を呼び給わんしかして我れ答えん、汝必ず汝の手のわざを顧み給わん、その時汝は我の歩みを数え給わん
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
あの白痴殿ばかどのの女房になって世の中へは目もやらぬかわりにゃあ、嬢様は如意にょい自在、男はより取って、けば、息をかけてけものにするわ、殊にその洪水以来、山を穿うがったこの流は天道様てんとうさまがお授けの
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
不幸な出来事のためにベルナアルさんと別れなければならなくなったその日まで三十年もの間かわりなくベルナアルさんを愛し、ベルナアルさんのことばかり心配していた気の毒な婦人だった。
葡萄蔓の束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
一簡いっかん奉啓上候けいじょうそうろう余寒よかん未難去候得共いまださりがたくそうらえども益々御壮健恐悦至極きょうえつしごく奉存候ぞんじそうろう然者しかれば当屋敷御上おかみ始め重役の銘々少しも異状かわり無之これなく御安意可被下候ごあんいくださるべくそうろうついては昨年九月只今思いだし候ても誠に御気の毒に心得候御尊父を
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)