“かはり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
31.0%
13.8%
變化10.3%
代人6.9%
6.9%
代替3.4%
代理3.4%
3.4%
3.4%
差異3.4%
差違3.4%
3.4%
3.4%
異変3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かうしてゐれば、可楽たのしみな事もあるかはりつらい事や、悲い事や、くるしい事なんぞが有つて、二つ好い事は無し、考れば考るほど私は世の中が心細いわ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
現今の東京はさながらイカサマ紳士の徒に邸宅の門戸を大にして愚民を欺き驚すものとかはりがない。こゝに居住する市民の年々野卑暴戻となるは當然の事であらう。
十年振:一名京都紀行 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
もつとしたしいひととなるといふことも、らずの人としてをはることも、たいした變化かはりがないのだ、とおもふと、まちはなんとなく、すべてがつまらないやうながしてるのであつた。
追憶 (旧字旧仮名) / 素木しづ(著)
胸の中には絶望の声——「今度こそ真当ほんたう代人かはりが来た。きさまの運命は今日限りだ! アト五時間だ、イヤ三時間だ、二時間だ、一時間だツ!」
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ふみしめ徐々と出來る跡には役僧やくそう二人付そひ常にかはり行粧ありさまなりやがて門まで來り浪人にむか恭々うや/\しく是は/\山内先生には宜こそ御入來ごじゆらい成たりいざ御案内と先にすゝめ浪人らうにんおくする色なく引續ひきつゞいて隨ひ行ぬ扨此浪人の山内先生とは如何なる者といふにもと九條前關白殿下くでうさきのくわんぱくでんかの御家來にて山内伊賀亮やまのうちいがのすけしようせし者なり近年病身びやうしん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
炉はそれが嬉しいと見えて、ゆうべ市長さんの代替かはりの祝に打つた大砲のやうな音をさせてゐる。それから婆あさんは指をつばきで濡らして、蝋燭の心を切つた。
「可し、ぢや貴樣が彼奴の代理かはりになるんだぞ、もう今度こそは!」
姉妹 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
なに矢張やツぱりみち同一おんなじいたにもたのにもかはりはない、旧道きうだう此方こちら相違さうゐはないから心遣こゝろやりにもなんにもならず、もとよりれツきとした図面づめんといふて、ゑがいてあるみちたゞくりいがうへあかすぢ引張ひつぱつてあるばかり。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
御自分がこひしく思召すのも、人が恋いのも、恋いにかはりは無いで御座いませう。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
君がラヴに失敗して苦むのもじや、或人が金銭マネエの為に苦むのも、苦むと云ふ点に於ては差異かはりは無いぞ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
尊父をぢさん、尊母をばさんの心にもなつて見たら、今の私にはそはされないのは、決して無理の無いところで、子を念ふ親のじようは、何処どこの親でも差違かはりは無い。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
白痴殿ばかどの女房にようぼうになつて、なかへはもやらぬかはりにやあ、嬢様ぢやうさま如意自在によゐじざいをとこはよりつて、けば、いきをかけてけものにするわ、こと洪水こうずゐ以来いらいやま穿うがつたこのながれ天道様てんたうさまがおさづけの
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
四季の変、天気のかはりは勿論、一日の中でも、一刻一刻に不思議にも色と形とを改めるは此山です。それだからこの山の見える処に住む女房は、皆なこれを晴雨計にします。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
然し、そんな事を言ひに来たではない、私の方にも如何様いかさま手落があつたで、そのわびも言はうし、又昔も今も此方こちらには心持に異変かはりは無いのだから、それが第一に知らせたい。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)