“毯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まり44.4%
たん33.3%
いが11.1%
かも11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ほら、これですよ」と帆村は二三歩あるいて、床の上にころがっている一つの大きいまりのようなものを指した。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
それから支那の五羽鶴のたんも何時の間にか大分色がさめた。最後にもとの茶の間との境、更紗の唐紙のあつた所も、今は先生の写真のある仏壇に形を変へてゐた。
漱石山房の冬 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
なに矢張やツぱりみち同一おんなじいたにもたのにもかはりはない、旧道きうだう此方こちら相違さうゐはないから心遣こゝろやりにもなんにもならず、もとよりれツきとした図面づめんといふて、ゑがいてあるみちたゞくりいがうへあかすぢ引張ひつぱつてあるばかり。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
我家のとは違ひて、この卓にはかもを被ひたり。われはよその子供の如く、そらんじたるまゝの説教をなしき。聖母のむねより血汐出でたる、穉き基督のめでたさなど、説教のたねなりき。