“毯(たん)” の例文
それから支那の五羽鶴の毯(たん)も何時の間にか大分色がさめた。最後にもとの茶の間との境、更紗の唐紙のあつた所も、今は先生の写真のある仏壇に形を変へてゐた。
漱石山房の冬 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
硝子(ガラス)戸から客間を覗(のぞ)いて見ると、雨漏(あまも)りの痕(あと)と鼠の食つた穴とが、白い紙張りの天井(てんじやう)に斑々(はんぱん)とまだ残つてゐる。が、十畳の座敷には、赤い五羽鶴(ごはづる)の毯(たん)が敷いてあるから、畳の古びだけは分明(ぶんみやう)でない。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
硝子戸から客間を覗(のぞ)いて見ると、雨漏(あまも)りの痕と鼠の食つた穴とが、白い紙張りの天井(てんじよう)に斑々(はんぱん)とまだ残つてゐる。が、十畳の座敷には、赤い五羽鶴(ごはづる)の毯(たん)が敷いてあるから、畳の古びだけは分明(ぶんみやん)ではない。
漱石山房の秋 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)