“異変”のいろいろな読み方と例文
旧字:異變
読み方割合
いへん54.5%
かわり27.3%
かはり9.1%
かわ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところで主人が居なくなった東京の故宅こたくには、一小事変が起ったのである。それは別事ではなく、妻の身体に生理的異変いへんが起ったのである。
親は眺めて考えている (新字新仮名) / 金森徳次郎(著)
しかし確に箪笥たんすを開ける音がした、障子をするすると開ける音を聞いた、夢かうつつかともかくと八畳の間に忍足で入って見たが、別に異変かわりはない。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
然し、そんな事を言ひに来たではない、私の方にも如何様いかさま手落があつたで、そのわびも言はうし、又昔も今も此方こちらには心持に異変かはりは無いのだから、それが第一に知らせたい。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その距離が遠かったので、縁に立って見ているあやめの眼には、こういう異変かわった出来事も、人だかりが散ったり寄ったりしていると、そんなようにしか見えなかった。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)