“尊母”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おつか66.7%
をば33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『左様、根治とはマア行きにくい病気ですが、……何卒。』と信吾の莨を一本取り乍ら、『撒里矢爾酸曹達さるちるさんさうだ尊母おつかさんのお体に合ひました様で……。』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
さうして私も雅さんと一処に肩身が狭くなりたいのですから。さうでなけりや、子供の内からあんなに可愛かはいがつて下すつた雅さんの尊母おつかさんに私は済まない。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
尊父をぢさん、尊母をばさんの心にもなつて見たら、今の私にはそはされないのは、決して無理の無いところで、子を念ふ親のじようは、何処どこの親でも差違かはりは無い。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
盆過ぼんすぎには是非一度帰ります。然しね、お話をした通り尊父をぢさんや尊母をばさんの気が変つて了つておいでなのだから、鈴さんばかりそんなに思つてゐておくれでも、これがどうして、円く納るものぢやない。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)