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代
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かわり
ふりがな文庫
“
代
(
かわり
)” の例文
けれども
昔
(
むかし
)
から
懇意
(
こんい
)
な者は断らず泊めて、
老人
(
としより
)
夫婦が
内端
(
うちわ
)
に世話をしてくれる、
宜
(
よろ
)
しくばそれへ、その
代
(
かわり
)
といいかけて、折を下に置いて
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
もう人に騙されることだけは、御免を
蒙
(
こうむ
)
りたいわ。わたくし嘘を衝いたり、人を騙したりなんかしない
代
(
かわり
)
には、人に騙されもしない積なの
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
己はお前達の美に縛せられて、お前達を
弄
(
もてあそ
)
んだお
蔭
(
かげ
)
で、お前達の
魂
(
たましい
)
を仮面を隔てて感じるように思った
代
(
かわり
)
には、本当の人生の世界が己には霧の中に隠れてしまった。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
小栗栖村一揆の場は明智の
落足
(
おちあし
)
を見する処なれど、光秀の
代
(
かわり
)
に溝尾が出るまでなれば
殆
(
ほとんど
)
無用に属す。
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
「こんな物騒な時だから、会社の方へよく話して、
代
(
かわり
)
の者を行って貰おうかしら」と言いましたが
身代りの花嫁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「だけど、
阿母
(
おつか
)
さん、そりや
阿父
(
おとつ
)
さんが生きてお
在
(
いで
)
だツたら、此様に
世帶
(
せたい
)
の苦勞をしないでゐられるかも知れないけれども、其の
代
(
かわり
)
また何様な苦勞かあるか知れたもんじやないのね。」
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
その
代
(
かわり
)
御飯がおいしくて、夜は好く休まれますのね。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
と今度は舌鼓の
代
(
かわり
)
に力のない
嘆息
(
ためいき
)
を
洩
(
もら
)
した。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
その
代
(
かわり
)
に連れて行くのだが
如何
(
どう
)
だ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
これは抽斎が「
三坊
(
さんぼう
)
には
雛
(
ひな
)
人形を遣らぬ
代
(
かわり
)
にこれを遣る」といったのだそうである。三坊とは
成善
(
しげよし
)
の
小字
(
おさなな
)
三吉
(
さんきち
)
である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
どんと
駕籠
(
かご
)
が土間に下りた時、中から五、六
疋
(
ぴき
)
鼠がちょろちょろと
駈出
(
かけだ
)
したが、
代
(
かわり
)
に娘が入って来ました。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
疵
(
きず
)
のある
象牙
(
ぞうげ
)
の足の下に身を倒して甘い
焔
(
ほのお
)
を胸の
中
(
うち
)
に受けようと思いながら、その胸は
煖
(
あたた
)
まる
代
(
かわり
)
に冷え切って、
悔
(
くやみ
)
や
悶
(
もだえ
)
や恥のために、身も世もあられぬ
思
(
おもい
)
をしたものが
幾人
(
いくたり
)
あった事やら。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
歓迎の
代
(
かわり
)
に、自分の職責を忘れて、主人の義務までを
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
春の給料が自分の給料の倍だというので、
羨
(
うらや
)
ましがって主人を取り替えたそうである。そこで薄井では、
代
(
かわり
)
に入れた分の下女を泊りによこさないことになった。
鶏
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その
代
(
かわり
)
暑い時、
咽喉
(
のど
)
が
渇
(
かわ
)
きますと、
蒼
(
あお
)
い
小
(
ちいさ
)
な花の咲きます、
日蔭
(
ひかげ
)
の草を取って、葉の
汁
(
つゆ
)
を
噛
(
か
)
みますと、それはもう、
冷
(
つめた
)
い水を
一斗
(
いっと
)
ばかりも飲みましたように寒うなります。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ああ、
悲
(
かなしみ
)
の
翼
(
つばさ
)
は己の体に触れたのに、己の
不性
(
ぶしょう
)
なために
悲
(
かなしみ
)
の
代
(
かわり
)
に詰まらぬ不愉快が出来たのだ。(物に驚きたるように。)もう暗くなった。己はまた詰まらなくくよくよと物案じをし出したな。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
そしてその
代
(
かわり
)
に己の
方
(
ほう
)
からどうすれば好いのだ。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
崖の上の小家の
址
(
あと
)
は、今は過半空地になっている。大正四年に母が七十の賀をする
代
(
かわり
)
に、部屋を建てて
貰
(
もら
)
いたいと云ったので、わたくしは母の指図に従って四畳半の見積を大工に命じた。
細木香以
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
嘘じゃねえだよ、その
代
(
かわり
)
にゃ、姉さんもそうやって働いてるだ。
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「大方お母あ様はわたしを
代
(
かわり
)
に死なせたかったのだろう」とさえいった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その
代
(
かわり
)
どうぞ花籠の方はお手伝い下さいましな。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“代”の意味
《名詞》
(ダイ、よ)ある統治者が統治する期間。
(ダイ)代金の略。お代。
(ダイ)代理。
(出典:Wiktionary)
代
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
“代”を含む語句
身代
御代
時代
代々
交代
名代
代替
月代
近代
出代
手代
神代
古代
重代
稀代
酒代
永代
永代橋
千代
万代
...