“山河”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さんが46.7%
やまかは30.0%
さんか10.0%
やまがは6.7%
やまかわ3.3%
やまがわ3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この話は、たちまち幾百里の山河さんがを隔てた、京畿けいきの地まで喧伝けんでんされた。それから山城やましろの貉がける。近江おうみの貉が化ける。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
付け旅も少しは草臥くたびれて辛い事の有るのが興多しあまり徃來の便を極めぬうち日本中を漫遊し都府を懸隔かけへだちたる地の風俗をぜにならぬうちに見聞けんもん山河やまかはも形を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
僕は実際この草土手に「国亡びて山河さんか在り」といふ詠嘆を感じずにはゐられなかつた。しかしこの小さい草土手にかういふ詠嘆を感じるのはそれ自身僕にはなさけなかつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
山河やまがは水陰みづかげふる山草やますげまずもいもがおもほゆるかも 〔巻十二・二八六二〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
わたしは、二人ふたりあねほしはなになったとき、小鳥ことりとなりました。それは、野山のやまびまわってあそぶためではありません。毎日まいにち山河やまかわえてゆく旅人たびびと幾人いくにんあるかしれません。
王さまの感心された話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
河中かわなかに岩石突兀とっこつとして橋を架ける便宜よすがが無いのと、水勢が極めて急激で橋台きょうだいを突き崩してしまうのとで、少しく広い山河やまがわには一種のかごを懸けて、旅人はの両岸に通ずる大綱おおづな手繰たぐりながら
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)