“葛藤”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かっとう90.5%
かつとう7.6%
もだくだ1.0%
もつ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この奇怪な心の葛藤かっとうに加えて、葉子の健康はこの十日ほどの激しい興奮と活動とでみじめにもそこない傷つけられているらしかった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
愛に於ける一切の、葛藤かつとう紛紜ふんうん、失望、自殺、疾病しつぺい等あらゆる恐るべき熟字は皆婚姻のあるに因りて生ずる処の結果ならずや。
愛と婚姻 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
例の華かな高笑で今までの葛藤もだくだを笑い消してしまおうと思われる事が有る※が、固より永くは続かん※無慈悲な記憶が働きだしてこの頃あくたれた時のお勢の顔を憶い出させ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
アア偶々たまたま咲懸ッた恋のつぼみも、事情というおもわぬいてにかじけて、可笑しく葛藤もつれたえにしの糸のすじりもじった間柄、海へも附かず河へも附かぬ中ぶらりん、月下翁むすぶのかみ悪戯たわむれ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)