きたる)” の例文
旧字:
父の処置に就いては少しも異議なく喜んで細川氏に嫁すべきを誓い、婚礼の日は老先生の言うがままにきたる十月二十日と定めた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
時に、後月あとつきのその舞台は、ちょっと清書にいたし、方々かたがたの御内見に入れますので、世間晴れての勤めは、あらためてきたる霜月の初旬はじめ、さるその日本の舞台に立つはずでござる。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
はいって来たことだろう! 大理石のはだの各国女奴隷・その売買所と仲買人の椰子やしむち・宗教裁判と火刑広場の野次馬・海賊きたる銅鑼どらと吊橋の轆轤ろくろを捲く大男の筋肉——そして今は