“こづか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小柄51.7%
小遣28.2%
小使6.7%
小塚4.7%
小費4.0%
小刀2.0%
小束1.3%
小突0.7%
小剣0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いい渡すと小次郎は、何思ったか、小柄こづかでそこの樹の皮を削りだした。又八の頭の上に、削られた松の皮が落ちて、えりの中まで入った。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つまらない、せばいいのにと思った。気の毒だと思った。それでも清は可愛がる。折々は自分の小遣こづかいで金鍔きんつば紅梅焼こうばいやきを買ってくれる。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
よわったとると、学校がっこうじゅうは、たいへんなものでした。先生せんせいも、生徒せいとも、小使こづかいもみんなさくらうえ心配しんぱいしました。
学校の桜の木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しからば、その公許の塩づけ貯蔵個所なるものは、そもそもどこであるか?——右門の判断を待つまでもなく、それは鈴ガ森と小塚こづかぱらの二個所です。
酔っ払っちゃあどこの家へも這入はいりこんで、宿を貸せの、小費こづかいを出せの、文句をいえば、暴れ廻るし、いやもう手古てこずり抜いたものとみえまさ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——騒ぐのはおよしなさい。わたしの側には手頃な小刀こづかがありますからね、じたばたするとてのひらを窓板へ、うなぎの首をめるように、プツンと縫ってしまいますよ……」
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四隣あたりに人無きを見済まして乙女の背後より追ひ縋り、足音を聞いて振り返る処を、抜く手を見せず袈裟掛けさがけに斬り倒ふし、衣服を剥ぎて胸をあらはし、小束こづか逆手さかでに持ちて鳩骨みぞおちを切り開き
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
そしてえず其の考に小突こづかかれるのであるから、神經は次第にひよわとなツて、ほゝの肉はける、顏の色は蒼白あをじろくなる
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
そしてえず其の考に小突こづかかれるのであるから、神經は次第にひよわとなツて、ほゝの肉はける、顏の色は蒼白あをじろくなる、誰が見てもカラ元氣のない不活發ふくわつぱつな青年となツて[#
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「さてこそ曲者くせもの!」と甚五衛門は、思わず空を振り仰いだ。「えい!」と空に掛け声あって、発止はっしと飛びくる鋭い小剣こづか。それを片袖に縫い止めながら甚五衛門は大音に
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)