“れっき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
46.3%
歴乎38.9%
歴然13.0%
歴々1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
また泥棒に入られる前夜、外泊したのは事実だが、それは国際文化社というれっきとした雑誌社の編集者で、男がふたりで、女は桂子ひとり。
野狐 (新字新仮名) / 田中英光(著)
徒手空拳くうけんで動乱のなかに跳びこみ、五体をもって秩序を立てようとはしりまわった彼堀盛は、今日はじめて歴乎れっきとして、彼の存在が、刻々と前進し
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
低い天井てんじょうの白茶けた板の、二た所まで節穴ふしあな歴然れっきと見える上、雨漏あまもりみをおかして、ここかしこと蜘蛛くもあざむすすがかたまって黒く釣りをけている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それまで彼は歴々れっきとした生みの親のある、家の後取娘として、何かにつけておとらからひけらかす様に、隔てをおかれるお島を、のろわしくも思っていた。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)