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歴然
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れっき
ふりがな文庫
“
歴然
(
れっき
)” の例文
酒井俊蔵と云う父親と、
歴然
(
れっき
)
とした、謹(夫人の名。)と云う母親が附いている妙の縁談を、門附風情が何を知って、
周章
(
あわて
)
なさんな。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
低い
天井
(
てんじょう
)
の白茶けた板の、二た所まで
節穴
(
ふしあな
)
の
歴然
(
れっき
)
と見える上、
雨漏
(
あまもり
)
の
染
(
し
)
みを
侵
(
おか
)
して、ここかしこと
蜘蛛
(
くも
)
の
囲
(
い
)
を
欺
(
あざむ
)
く
煤
(
すす
)
がかたまって黒く釣りを
懸
(
か
)
けている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ある金剛菩薩の
歴然
(
れっき
)
とした法身の痕跡を残して、高名な修法僧は無残にも裂き殺され、その側に尼僧の一人が、これもまた不思議な方法で絞り殺されているので御座います。
夢殿殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
有為
(
ゆうい
)
の士を心服させることのできないものが、この折助を使用する。
歴然
(
れっき
)
とした旗本でありながら神尾主膳は折助を使用して、人を
陥
(
おとしい
)
れなければならなくなったとは浅ましいことです。
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
後
(
のち
)
にまたあらためて、
歴然
(
れっき
)
とした
媒妁人
(
なこうど
)
立てる。その媒妁人やったら、この席でこないな
串戯
(
わやく
)
は言えやへん。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
ところが、それには
歴然
(
れっき
)
とした、
明証
(
あかし
)
がありおった……。
紅毛傾城
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
「なぜって、私にはもう
歴然
(
れっき
)
とした女房があるんです」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“歴然”の意味
《形容動詞》
明白なさま。
(出典:Wiktionary)
歴
常用漢字
小5
部首:⽌
14画
然
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
“歴”で始まる語句
歴々
歴
歴史
歴乎
歴代
歴山
歴史上
歴劫
歴訪
歴史年代