“びょうぶいわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
屏風岩83.3%
屏風巌16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「何の、雲の低い晩なら知らず、この冴えた夜に、あのように空を染めているのはおかしい。……オ、ここは眼をさえぎる樹が多いが、あの屏風岩びょうぶいわのてッぺんに登ればよく見えよう」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
眼の前には大きな屏風岩びょうぶいわが、通せん坊をしているような心持だったのでしょう。
娘の白いあごの少しばかり動くのを、甘味うまそうに、屏風巌びょうぶいわ附着くッついて見ているうちに、運転手の奴が、その巌の端へ来て立って、沖を眺めて、腰に手をつけ、気取ってるでしゅ。
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神職様かんぬしさま小鮒こぶなどじょうに腹がくちい、貝も小蟹こがにも欲しゅう思わんでございましゅから、白い浪の打ちかえす磯端いそばたを、八よう蓮華れんげに気取り、背後うしろ屏風巌びょうぶいわを、舟後光ふなごこうに真似て、円座して……翁様おきなさま
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)