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『酒虫』
ふりがな文庫
『
酒虫
(
しゅちゅう
)
』
近年にない暑さである。どこを見ても、泥で固めた家々の屋根瓦が、鉛のやうに鈍く日の光を反射して、その下に懸けてある燕の巣さへ、この塩梅では中にゐる雛や卵を、そのまゝ蒸殺してしまふかと思はれる。まして、畑と云ふ畑は、麻でも黍でも、皆、土いきれに …
著者
芥川竜之介
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
1916(大正5)年6月「新思潮」
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約14分(500文字/分)
朗読目安時間
約23分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
累
(
わづら
)
生暖
(
なまあつたか
)
飲
(
いん
)
地面
(
ぢびた
)
呪
(
まじなひ
)
笑
(
わらひ
)
即
(
そく
)
種
(
う
)
萎
(
しほ
)
謂
(
いは
)
輒
(
すなはち
)
中
(
あ
)
癒
(
なほ
)
背
(
せい
)
頓着
(
とんちやく
)
丫鬟
(
あくわん
)
午睡
(
ごすゐ
)
纔
(
わづか
)
聊
(
いささか
)
葱嶺
(
さうれい
)
一甕
(
いちをう
)
他
(
た
)
信施
(
しんぜ
)
劉
(
りう
)
勿体
(
もつたい
)
医
(
い
)
寧
(
むしろ
)
屠所
(
としよ
)
応揚
(
おうやう
)
惧
(
おそれ
)
朱柄
(
しゆえ
)
朱泥
(
しゆでい
)
毫
(
がう
)
沙門
(
しやもん
)
滅多
(
めつた
)
異形
(
いぎやう
)
盃
(
さかづき
)
眩暈
(
めまひ
)
蚯蚓
(
みゝず
)
迂濶
(
うくわつ
)
迭
(
かたみ
)
遮
(
さへぎ
)
酒虫
(
しゆちう
)
闘
(
たゝか
)
青銅
(
からかね
)
鰌
(
どぜう
)
黄金
(
きん
)
中
(
うち
)
俤
(
おもかげ
)
倣
(
なら
)
僮僕
(
どうぼく
)
兎
(
と
)
双髩
(
さうびん
)
口許
(
くちもと
)
呻
(
うめ
)
唐突
(
だしぬけ
)
喉
(
のど
)
喉仏
(
のどぼとけ
)
噤
(
つぐ
)
塊
(
かたまり
)
塩梅
(
あんばい
)
夥
(
おびただ
)
奇古
(
きこ
)
守宮
(
やもり
)
室
(
へや
)
容子
(
ようす
)
忌々
(
いまいま
)
撫
(
な
)
日向
(
ひなた
)
旱
(
ひでり
)
昔日
(
せきじつ
)
暗愚
(
あんぐ
)
気色
(
けしき
)
汗所
(
あせどころ
)
法衣
(
ころも
)
流石
(
さすが
)
温気
(
うんき
)
湛
(
たた
)
炮烙
(
ほうろく
)
無暗
(
むやみ
)
燕
(
つばめ
)
病閹
(
べうえん
)
眶
(
まぶた
)
眼
(
め
)
糟邱
(
そうきう
)
素焼
(
すやき
)
細引
(
ほそびき
)
芬々
(
ふんぷん
)
莫迦
(
ばか
)
蒸殺
(
むしころ
)
虻
(
あぶ
)
蠕動
(
ぜんどう
)
製
(
つく
)
西域
(
せいいき
)
覚束
(
おぼつか
)
覿面
(
てきめん
)
角
(
かく
)
象貌
(
しやうばう
)
負郭
(
ふくわく
)
鋤
(
すき
)