“屠所”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
としょ85.0%
としよ15.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、雲霧の仁三と四ツ目屋の新助で、一番どんじりに、屠所としょの羊のように引っ張られて来たのはお人好しの率八です。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と下枝は引立られ、殺気満ちたる得三の面色、こは殺さるるにきわまったりと、屠所としょの羊のとぼとぼと、廊下伝いに歩は一歩、死地に近寄る哀れさよ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
屠所としよの羊の様な顔をして、神妙に眼をつぶりながら、ぢつと日に照りつけられてゐると、今度は、顔と云はず体と云はず、上になつてゐる部分の皮膚が、次第に或痛みを感じるやうになつて来た。
酒虫 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
なし非人ひにん乞食こつじき取込で相良さがらの町へ引出されしは屠所としよの歩行の未の上刻是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)